本紙掲載日:2023-09-22
(8面)

「田んぼを守ってね」

5年生がかかし作り体験−上南方小

 自分たちで田植えをして育てている稲を守ろうと、延岡市上南方小中学校(小林美和子校長)小学部の5年生19人は21日、同校でかかしを手作りした。

 この時期の恒例行事だが、コロナ禍で中止が続き4年ぶりに復活。高野町の甲斐孝さん(75)が材料のわらや竹ざおを用意し、子どもたちは自宅から不要になった衣類を持ち寄って、地域の人たちと一緒に和気あいあいと作業した。

 4、5人ずつに分かれた児童は土のう袋で頭部を作り、胴体や手脚は束ねたわらを固定して形成。「服の袖を通したりズボンをはかせるときに苦労するから、腕や脚は細めの方がいい」などアドバイスを受けながら、手際よくかかしを完成させると、思い思いに顔を描き込んだ。

 甲斐さんによると、稲わらは雨を吸って傷むのが早く、ススキだと子どもが作業中に指を切る恐れがあるため、「水を吸いにくく長持ちする」というまかや(茅)を用意。かかしは5年生が稲作の体験学習に取り組んでいる学校近くの田んぼに設置する。

 がっしりとした体格のいいかかしを完成させた児童の大石虎士さん(11)は「教わった通りに作ったが、服やズボンを着せるのが難しかった。稲刈りや餅つきが楽しみなので、かかしにしっかりと田んぼを守ってもらいたい」と願いを込めていた。

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