本紙掲載日:2023-09-23
(1面)

世界アルツハイマーデー

延岡でLIVE!ライトアップ−城山からライブ配信

◆認知症の人と家族の会

 「認知症の人と家族の会」は、世界アルツハイマーデーの21日夜、認知症支援のシンボルカラー・オレンジ色にライトアップした各地をつないでユーチューブで中継する「LIVE!ライトアップ2023」を行った。県内は、延岡市の城山公園から総勢約30人が参加して配信。市の取り組みなどを紹介した。

 アルツハイマーデーは、国際アルツハイマー病協会(ADI)と世界保健機関(WHO)が1994年に共同で制定した。アルツハイマー病などに関する認識を高め、世界の患者や家族の支援、希望を与えることが目的。今月は世界アルツハイマー月間として、啓発活動が行われている。

 同家族の会世話人代表の川辺清人さん(74)=西都市=によると、宮崎県は2021年から毎年、県庁前から参加。「誰がなってもおかしくない病気。

 地域の皆さんに認知症に対して理解を深めてもらい、認知症であってもなくても、市民の一人として、地域で安心して生活できる環境になれば」との願いから、活動を続けているという。

 今年は初めて延岡市から参加。中継会場の千人殺しの石垣前には、市民グループ「のべおか彩の会」が用意したペットボトルキャンドルのオレンジ色の温かな明かりで、ハート型や和傘のオブジェを照らした。

 中継では、県支部副代表で県北地区会代表の吉田真由美さん(51)=門川町=が、会員や市の職員、延岡市認知症地域支援推進員、市内の病院で認知症患者の支援に当たる専門職らが参加していることを紹介。

 続いて読谷山洋司市長が、認知症見守りシールや認知症サポーター養成講座に力を入れていることなど市の取り組みを説明した。

 専門職として長く認知症患者の支援に当たり、現在は父親を介護する当事者でもある吉田さんは中継後、「こんなに大勢の人に協力していただき、つながりに胸が熱くなった」と涙。「本人はもちろん、家族を支えていく団体。『いっちゃが』と言える、言ってもらえる、皆さんに支えてもらえる存在です」と話していた。

◆30日までライトアップ

 世界アルツハイマー月間に合わせて延岡市は、21日から城山公園三階櫓(やぐら)台石垣のライトアップを始めた。認知症への関心と理解を深めてもらうことが目的。30日まで毎日午後7〜10時に点灯する。

 また、認知症の人や家族が安心して暮らせる地域づくりを行う延岡市認知症地域支援推進員が中心となり、駅前複合施設エンクロスや市役所市民スペースで企画展示も実施中。来場を呼び掛けている。

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