本紙掲載日:2023-09-26
(3面)

地元企業の技術を間近に

旭化成グループが果たす役割などについて説明を受ける延岡高MS科の1年生

延岡高MS科1年生が事業所訪問

 延岡高校(澁谷好一校長)メディカルサイエンス(MS)科の1年生64人は25日、県北の工業発展を担う4事業所をグループごとに訪問し、地域や国内外に果たす役割などを学んだ。

 同校は、文部科学省からスーパー・サイエンス・ハイスクールの指定を受け、「科学技術イノベーションを用いて社会課題を解決する人材」の育成を目指している。MS科1年生は、地域企業の協力で1学期からSDGs(持続可能な開発目標)フィールドワークに取り組んでいる。

 この日は研究テーマごとのグループに分かれ、旭化成日向工場、旭化成ファインケム延岡製造所、九州電力西郷ダム・塵芥(じんかい)処理施設、旭有機材に出向いた。

 このうち、延岡市別府町の旭化成ファインケム延岡製造所には13人が訪問。松村靖則所長から旭化成グループ全体の事業内容について説明を受けた。

 同製造所は医薬品や医療材料の原料、抗がん剤など活性の高い医薬品の原料、化粧品の原料など、比較的少量で高価な化学物質を幅広く製造している。旭化成グループの各部門や他社へ供給する一大拠点であることを聞いた。

 訪問した生徒らは既に同社から派遣してもらった講師人材とともに、「プラスチックの劣化」について研究。日光や地中で劣化させた研究素材を、約1千万円もするフーリエ変換赤外分光光度計を用いて分析する実験なども体験している。

 この日は、コンタクトレンズや化粧品の原料製造、高度な分析装置を使った品質管理の現場などを見学。生徒の小川櫂さんは「いつも使っているサランラップやコンタクトレンズの〃最初〃を見ることができる貴重な機会になった」と、研究で学んでいる知識や技術がどのように活用されているかを実感していた。

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