本紙掲載日:2023-10-02
(9面)

一緒に風習楽しむ

各地で十五夜さん−延岡市出北2区

◆地区住民と園児ら交流


 延岡市の出北2区高齢者クラブ寿サロン(江本常代代表)は、十五夜を体験してもらおうと、地元の出北観音堂に中島保育園の年長児13人を招き、ススキや花を飾り付けたり、十五夜にまつわる話を聞かせたりするなどして交流した。

 出北2区(中川正春区長)と寿サロン、中島保育園の関係者が、子どもたちにお月見の風習を伝えようと数年前から実施。3年ぶりの今回は、初のミニボウリング大会も開かれた。

 長年、藤江監物や岩熊井堰(いぜき)について語り継いでいる寺田勝彦さんが「きょうは一年で一番丸い月が出る日なので、月を見てみてください」と伝え、特別な日にだけ許された「どろぼう」について、自身の思い出とともに語った。

 「どろぼう」とは十五夜の夜限定で、子どもたちが近所の庭先にある果物やお菓子の供え物をもらって回ること。寺田さんは「おはぎをもらう時は新聞紙で包んでいた」「本当はどろぼうは駄目なことですが、この日は怒られませんでした」などとエピソードを紹介した。

 また、出北観音堂に合祀(ごうし)されている藤江監物について触れ、園児たちはススキや色とりどりの花を花瓶に飾り、お菓子やミカンをお供え。最後に焼香して手を合わせた。

 この後、出北公民館に移動してミニボウリング大会を開いた。子どもたちがボールを元気いっぱいに転がしてピンを倒すと、寿サロンの会員たちが「すごいね」「いっぱい倒れた!」と拍手をして楽しく交流した。

 中島蓮ちゃん(5)は「おばあちゃんの家で十五夜さんをしたことがある。花を飾るのが楽しかった」。内山遥乃ちゃん(5)は「十五夜は知らなかったけど、花を飾れて楽しかった。ボウリング大会で(ピンを)1回倒せた」と喜んだ。

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