本紙掲載日:2023-10-03
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純延岡産の日本酒「凜澄(りずむ)」誕生

千徳とJA延岡がコラボ

 延岡市の日本酒蔵・千徳酒造(大瀬町・門田賢士社長)とJA延岡(川原崎町・楠田富雄組合長)のコラボによる、原料から醸造まですべて延岡産となる初の日本酒「凜澄(りずむ)」が誕生した。酒米を40%削った60%精米の純米吟醸酒で、11月17日からJA延岡本店グリーンワンで発売する。

 醸造担当者は千徳酒造副杜氏(とうじ)の甲斐生剛さん。酒米のハナカグラと山田錦は、石田町の織田竜二さんと、吉野町の盒驚蒭(みちてる)さんが育てた。

 同社では、これまでにも2人の酒米を酒造りに使っていたが、延岡産以外の米とブレンドしており、延岡産の米だけを使った日本酒は初。三段仕込み製法で醸造され、アルコール度数は15%。

 酒米は兵庫県や福岡県が有名どころとされているが、「延岡独自でも出来るのではないか」と甲斐さんが思ったのがきっかけ。

 甲斐さんと仲の良かった織田さんと盒兇気鵑日本酒好きなこともあって、「せっかくなら2人の米で酒造りをしたい」となった。

 この話がJA延岡にも伝わると協力を得られることになり、共同企画という形に発展した。

 今年の冬に仕込んだ原酒は秋になって瓶詰めされ、いよいよ製品に。JA職員を対象に名前を募集したところ、数々の応募の中から「凜(りん)として澄んだ味」という吟醸酒をイメージした大野菜都美さんの作品に決まった。

 「すっきりと切れがよく、フルーティーで、女性にも飲みやすいお酒になりました。食事と一緒に味わっていただきたいですね」と甲斐さん。

 門田社長は「〃オール延岡〃で作った初めてのお酒。ぜひ地元の皆さんに味わっていただきたい。凜澄をスタートに延岡の米づくり発展につなげたい」と意気込みを話す。

 楠田組合長も「生産者はJA延岡青壮年部のメンバー。千徳酒造と協力して地域を盛り上げようという心意気に感謝しています。華やかな香りにすっきりとした極上の味わい。関係者に試飲していただいた感想も上々でした」と自信をのぞかせていた。

 凜澄はグリーンワンの店頭のほか、11月25、26日に同本店で開催される「感謝祭」の会場でも販売される。1・8リットル瓶が4400円、720ミリリットル瓶が2200円でいずれも税込み。

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