本紙掲載日:2023-10-06
(1面)

赤澤警部補(日向出身)に警察庁長官賞詞

警察庁長官賞詞を受賞した赤澤治美警部補

女性警察官の受賞は本県初

 警察官としての職務に長年励み、他の模範になった功労が認められ、県警本部警務部県民広報課の赤澤治美警部補(57)=日向市出身=が、全国優良警察職員として警察庁長官賞詞を受賞した。監察課によると、本県女性警察官の受賞は、記録に残る1951年以降初めて。

 赤澤警部補は84年に交通巡視員に採用され、約11年間、延岡署などに勤務し、駐車違反取り締まりや交通整理などの業務に従事。その後、治安情勢の変化や団塊世代の大量退職に伴う警察官の不足が危惧される社会背景の中、95年に一念発起して試験を受け、県警察巡査を拝命した。

 「運動神経が悪い上に体力もなかったので不安でしたが、行動的なタイプなので現場が向いていると考えました。行政職員の道も選べましたが、向いてなかったら辞めればいいと思っていました」。30歳の大きな決断を振り返った。

 警察官になって27年余り。このうち、警務部門に最も長く携わり、主に被害者支援などに取り組んだ。大切にしたのは「寄り添うこと」。司法制度を分かりやすく説明したり要望を聞き取ったりして、不安を取り除くことに力を尽くした。

 「自分のことのようにうれしい」「女性警察官として誇りに思う」。先輩や後輩、交通巡視員だった同僚からもらった多くの祝福メールや電話が「一番うれしい」とほほ笑む。今後は被害者支援係長として「後継者を育てたい」と抱負を語る。

 県警本部監察課によると、記録が残る51年以降、本県から赤澤警部補を含め74人の警察職員が同賞詞を受賞。今年度は全国で受賞した135人のうち、九州管内は13人で女性は赤澤警部補のみだった。

その他の記事/過去の記事

印刷には対応しておりません。
当サイトは、閲覧のみになります。

写真の販売:https://stg-yukan-daily.epitas.com/provider/
写真販売所ガイド:https://yukan-daily.co.jp/photo-guide/page/