本紙掲載日:2023-10-06
(2面)

民間での仕事「多くの気付き」

五ケ瀬町で行われた民間職場研修。甲斐代表(右)に教わりミニトマトを収穫する町職員

五ケ瀬町職員−地元事業所で職場研修

 五ケ瀬町職員による民間事業所での職場研修が9月28、29日、町内各所で行われた。ごかせ温泉「木地屋」や特産センターごかせ、五ケ瀬ワイナリー、地元農家2軒に2人ずつ計10人が派遣され、地元で働く人たちの実情や生の声を受けながら汗を流した。

 町民との交流や民間における接遇、経営感覚などを体験することで人間性豊かな人材を育成し、地方創生の推進を図る狙い。全職員を対象に行う初の試みで、2025年度にかけて1人1回の受講を予定している。

 今回の研修を受け入れた5軒のうち、桑野内地区でミニトマトなどを栽培している甲斐農園(甲斐郁生代表)には、町民課主査の秋本佳子さん(41)と福祉課主査の西川公香さん(42)が訪れ、ビニールハウス内に実ったミニトマトの収穫や出荷調整などを体験。世間話も交えて和気あいあいと作業した。

 甲斐代表(54)は「町への思いをざっくばらんに語り合えるし、一事業者としては顧客の考えを知る機会にもなるので互いにメリットのある取り組みだと思う。民間事業者の声を、視野の醸成や施策を進める際の判断材料として役立ててもらえれば」と期待した。

 秋本さんは「郁生さんの考えに多くの気付きがあった。実際に働いてみることで、町の基幹産業の一つである農業の大変さも感じられたので、今後、何らかの形で業務に生かしたい」。

 西川さんは「郁生さんの『ちょうどよくが物事を長く続ける秘訣(ひけつ)』という言葉が印象的だった。やり過ぎず、やらなさ過ぎず、町民に寄り添った仕事を心掛けたい」と笑顔。ともに自ら希望した初の民間研修に「有意義な機会だった」と充実の表情を浮かべていた。

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