本紙掲載日:2023-10-06
(7面)

光の子−小学生の作文や詩などを紹介

廊下などに掲示している光の子などの作品を紹介する田小学部教頭(延岡市立上南方小中学校)

13年前の10月6日スタート

◆タイトルに込めた思い

 県北の小学生の作文や詩などを紹介するコーナー「光の子」は、2010年10月6日にスタートしました。子どもたちの作文や読書を通して地域の絆を深めるきっかけになればと毎日掲載しています。FMのべおかのパーソナリティーが掲載作品を朗読するなどラジオでも放送中です。

 タイトルの「光の子」は、戦前に発行され、全国的に高く評価された土々呂小学校の学級文集から取りました。綴方(つづりかた)教師の木村寿が指導した土々呂小1年生の文集には、次のような木村の詩が記されています。

キミタチハ
ひかりノ子
キミタチハ
イツモヱガホ
オトウサンニ
オカアサンニ
キヨウダイニ
センセイニ
ひかりノ子ハ
イツモヱガホ

 子どもたちに、〃光の子〃として育ってほしいという願いをタイトルに込めました。

◇子どもたちのやる気につながる

 延岡市立上南方小中学校(小林美和子校長)では、同校児童の作文が掲載された本紙「光の子」の切り抜きなどを教室、廊下、校長室に掲示し、児童生徒や保護者、来校者へ紹介。同校ホームページでも作品が掲載されたことを広く知らせています。

 同校小学部の田香織教頭(52)は「『僕の作文、私の作文が載った』と喜び、子どもたちのやる気につながります」と話します。

 田教頭も10年ほど前から児童が宿題や授業で書いた作文を添削、児童が数度書き直して完成した作文を投稿。同僚教諭に投稿を呼び掛けたり、作文を取りまとめて投稿したりしてきました。

 「自分が伝えたいことを組み立て、相手に伝わる言葉で表現しようとするので、作文を書くことは思考力を養うことになります」

 投稿が作文を書く一つのきっかけ、動機づけにつながっているそうです。

 「新聞は社会と子どもをつないでくれる」とも。他の児童の作文を読むことで、題材から地域性や季節感を感じたり、他の子たちの考え方やものの見方を学んだりするといいます。

 また、子どもたちの作品が新聞に掲載されることで「地域の方々も喜んでくださる」。直接知らない読者の方からも喜びの電話が学校にかかってくるなど、地域の人から子どもたちが温かく見守られていることを感じるそうです。

 「光の子という名前にも引かれました。投稿して掲載されると、〃光を浴びる〃ではないけれど、子どもたちは周りから見てもらって自信を付けていくんですよね」と笑顔で話していました。

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