本紙掲載日:2023-10-17
(3面)

岡村文雄さん(日向市)世界一

IFA世界アームレスリング選手権大会左腕で優勝した岡村文雄さん。右腕でも銅メダルを手にした

世界選手権で県勢初優勝−アームレスリング60歳代出場

 「第4回世界アームレスリング選手権大会」(IFA=国際競技連盟主催)は9月27日〜10月1日、マレーシアで開かれた。シニアグランドマスターズ(60歳代)に日本代表として出場した日向市上町の自営業・岡村文雄さん(61)が78キロ級レフトアーム(左腕)で優勝した。JAWA(日本競技連盟)によると、県勢初優勝という。

 ライトアーム(右腕)は3位で、金と銅二つのメダルを手に岡村さんは「夢だった世界一にやっとなれた」。共に練習してきた仲間や支えてくれた家族に感謝しながら喜んでいる。

 岡村さんはJAWA(日本競技連盟)大会で何度も日本一になった実力者。世界大会は2016年、19年と2度出場し、19年左腕の5位が最高位だった。

 シニアグランドマスターズ78キロ級の試合は9月27日にレフト、同28日にライト競技を実施。両腕でエントリーした岡村さんは得意のレフトアームから世界に挑んだ。

 最初の山場は、予選で戦ったアメリカのプロ選手ティモシー・キローネン。「みんな強いが、ティモシーは特に有名。警戒していた」。自国大会を総なめしているつわものだったが序盤から攻め込んで優位に立ち、最後は押し込んで勝利した。

 続く2選手も下し、3戦全勝で迎えた決勝。相手は敗者復活から勝ち上がったティモシーだった。「アームレスリングは一度勝ったからといって簡単に2連勝できるものじゃない」。気を引き締めて挑んだ。

 その気合が力みを生んだという。体が先行し、腕と体が若干離れたその隙、一気に押し込まれ劣勢に立たされる。それでも重点を置いて練習してきた防御で耐える。結果、押し込みきれず焦った相手がファウルを2回出したことで、岡村さんに軍配が上がった。

 翌日のライトアームはティモシーに敗れ、1勝に終わったが堂々の3位入賞を果たした。

 二つのメダルを手に、「次は両方で金。来年のギリシャ大会で取る」。すぐに切り替えて、さらなる高みを見据えた。

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