本紙掲載日:2023-10-18
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息をのむ幻想的世界

高千穂町押方・国見ケ丘の眼下に広がる雲海(18日午前6時半ごろ)

神話の里を包む雲海−高千穂町

 山間部で秋から冬にかけて現れる雲海がけさ、高千穂町押方の国見ケ丘で見られ、町内外の約40人が神話の里を包む幻想的な光景に息をのんだ。

 標高513メートルに位置する国見ケ丘は町内を一望できる雲海の名所として知られ、毎年この時期には多くの観光客や愛好家らが足を運ぶ。

 午前6時すぎ、暗さの残る展望広場で眼下の〃白いじゅうたん〃を確認した人たちは「すごい」「きれい」などと感嘆。約30分後、東の稜線(りょうせん)から朝日がこぼれ始めると、無言で熱視線を送る人や家族で和気あいあいと写真に収まる姿などが見られた。

 旅行で滞在中だったという河内省吾さん(42)=大阪府=は「地元の人から『運が良くないと見られない』と聞いていたのでうれしい。忘れられない思い出になりました」とほほ笑んでいた。

 雲海は、地表面の熱が奪われる放射冷却現象などで空気中の水分が霧となり、その場にとどまる現象。シーズンは9月下旬から11月上旬で、適度な湿度があり、晴天で風のない朝などに見られる。

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