本紙掲載日:2023-10-18
(2面)

高知尾の名字−安在さん(高千穂)執筆

JA高千穂地区の合併30周年を記念して刊行された「高知尾の名字」
出版記念あいさつを述べる執筆者の安在一夫さん

JA広報誌で連載−27姓を収録

 JA高千穂地区(佐藤友則組合長)の広報誌で26年間にわたり連載された「西臼杵の姓氏」がこのほど、「高知尾の名字」と題して出版された。悠久の中で〃高千穂郷〃18カ村を開拓した先祖の歴史に迫る文献として、好評を得ている。

 「西臼杵の姓氏」は、同JAで五ケ瀬支所長などを務めた安在一夫さん(79)=高千穂町押方=が「地域のことをより深く知るためには名字のいわれを調べるのが一番」と執筆。広報担当だった1996年8月号から、退職後の2022年5月号にかけて広報誌「かるめご」で連載された。

 JA高千穂地区は、西臼杵郡(高千穂、日之影、五ケ瀬町)の3JAが合併し、今年で30周年を迎える。記念出版として刊行されたこの書籍には、安在さんの膨大な取材、分析、組合員らと酌み交わしながら語り合った話などに基づく27姓の由来や濃密な時代背景がずらりと収録されている。

 タイトルには西臼杵郡と諸塚村一帯を意味する「高知尾」を採用。起稿に当たり指示を仰いだ郷土史家や〃同志〃、連載を愛読してくれた人たちへの感謝も込めた。

 安在さんによると、今回の出版本は第1巻で、来春には第2巻を刊行予定。年に1巻を目標に全90姓を紹介するという。

 高千穂町で9日に開催された「第9回農業まつり」(主催・JA高千穂地区)では出版記念あいさつに立ち、「高千穂郷の18カ村には、それぞれに誇るべき歴史がある。先人たちの活躍があって今の私たちの生活があるということを感じていただけたらうれしい」と話していた。

 四六判、全350ページ。鉱脈社刊。定価は税込み2420円。県内の書店や通販サイトなどで販売する。問い合わせは同JA総合企画課(電話高千穂82・2001)まで。

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