賞の人−森下強さん（延岡市富美山町）

２０２３年度夕刊デイリー明るい社会賞

◆健康保ち地区のために

　「喜んでもらえるし、きれいになればいいもんね」。近所の１人暮らし世帯の剪定（せんてい）や草刈りを妻の豊美さん（８２）と続けて４０年近く。今では「荒れて泥棒が入ったら危ない」と、複数の不在者宅でも作業を行っている。

　定年退職後は、１年交代の区長を２回務めるなど区の役員を歴任。区長時代には、ほかの役員の協力を得て、ごみ置き場の整備や災害対策行動マニュアル作りなどに奔走した。

　現在は、さんさんクラブ「青葉台クラブ」の会長。コロナ禍で従来通りの活動ができない中、「高齢になって一人で家にいる時間が長くなるのはいけないのではないか」と活動内容を工夫し、会員同士が触れ合う時間の確保に力を入れてきた。

　活動報告と次回予告を写真付きで紹介する月報も欠かさず作成。配って回ることが安否確認の時間にもなっており、細やかな気遣いが喜ばれている。

　受賞に、「まとまりのある地域」「（先輩方に）いろいろ教えていただいた」と感謝の言葉が絶えず、「本当にありがたい。健康を保ち、地区のために何かできれば」と話した。

（推薦者＝吉行剛一青葉台区長・公民館長、甲斐敏雄元青葉台区長・公民館長、国次林・同）