本紙掲載日:2023-10-25
(2面)

遭難事案の対応確認

負傷した遭難者の対応について学ぶ署員
ロープワークに取り組む署員

日向署、冠岳で登山訓練

 登山シーズンに合わせて日向警察署(梅原守署長)は24日、日向市東郷町の冠岳(標高438メートル)で登山訓練を行った。梅原署長をはじめ署員28人が参加し、約5時間にわって危険箇所や遭難者の対応などについて確認した。26まで3日間、業務に支障がないよう3班に分けて約半数の署員が参加するという。

 同署では昨年から、管内把握と署員の体力維持、増進を兼ねた登山訓練を実施。昨年は頂上までの往復だったが、今年は冠岳を一周する、より険しく体力も要する内容に変更して行った。

 冠岳は、比較的初心者でも登れる低山として知られ、登山道も整備されているものの、急な下り坂や岩場の危険箇所も多いという。

 この日は梅原署長が安全に考慮するよう訓示した後、午前9時50分ごろに登山をスタートした。

 約2時間で頂上に到着。昼食を挟み、ロープワークと遭難者の対応訓練に取り組んだ。管区機動隊経験者の椎葉秀太地域課係長の下、救助する時などに使う「もやい結び」や出場服を用いた簡易担架の作り方を学んだ。

 負傷した遭難者の担架搬送については、「負傷者の体に触れたり動かす際はしっかり声掛けを」「運ぶ際は足側から」など注意点を確認しながら、木々が連なり足場の悪い山道を下った。

 その後もロープを渡して作った手すりが必須な急斜面、水場の近くで滑りやすい岩場などに注意しながら歩みを進め、午後3時半ごろに下山した。梅原署長は「あってほしくはないが、遭難者が出たり、犯人が山に逃げたりした際など、経験を生かしてほしい。良い訓練になった」。初めて参加した地域課の山本愛実巡査は「山では遭難者や犯人を見つけることも大事だが、自分の身を守ることも大切。もっと長時間集中する力が必要だと感じた」と話した。

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