本紙掲載日:2023-10-27
(2面)

看護職の魅力、楽しく学ぶ

高千穂中で出前授業−県協会

 県看護協会(中武郁子会長)による「みんなで話そう―看護の出前授業」が20日、高千穂町立高千穂中学校(金丸智弘校長、208人)で開かれ、2年生67人が看護職の魅力を楽しく学んだ。

 近代看護の礎を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日(5月12日)に由来する「看護の日・看護週間」事業の一環。地域の看護職員(看護師、助産師、保健師など)を中学、高校へ派遣し、実体験に伴う講義や体験型プログラムを通して看護への理解を深めてもらおうと、2004年度から行っている。

 この日は、高千穂町国民健康保険病院に勤める感染管理特定認定看護師の興梠裕樹さん(42)が講師となり、内服管理などの診療補助や、療養上の世話を通じて患者を支える看護師の業務内容を紹介。勤務先の写真を見せながら設備や雰囲気、一緒に働く看護師以外の職種についても説明した。

 自身が資格を保有する認定看護師については、特定の分野で熟練した技術と知識を用い、現場で看護ケアの広がりと質の向上を図る職種と解説。全19分野の資格があることを明かし、「どれも簡単な道ではないが、興味のある分野があればぜひ、調べてみて」と伝えた。

 技術体験もあり、2人一組で脈拍測定と聴診器を使った聴診にチャレンジ。その後、代表生徒4人が看護師役と患者役に分かれ、マンシェット(血圧計の腕に巻き付ける部分)と聴診器による血圧測定を実践した。

 現場で実際に用いられる機器を興味深そうに扱っていた生徒からは、体験ごとに「聞こえた!」「想像より難しい」などの反応が飛び交っていた。

 薬剤師を目指しているという甲斐夕莉さん(14)は「患者さんに直接寄り添える点が看護師ならではの魅力だと感じた。今回の出前授業で将来に対する視野が広がったと思うので、進路選択の参考にしたい」と感想。

 興梠さんは「看護にもいろいろな分野があり、情勢によって変化する役割も含めて多くの選択肢があることを伝えたい。このような機会を通じ、たくさんの子どもに看護の魅力を知ってもらえたらうれしい」と話した。

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