本紙掲載日:2023-10-30
(3面)

市役所窓口に英語版の申請書

左から平野さん、藤本さん、田邊さん(25日、延岡市役所)
英語版「戸籍証明等交付申請書」

延岡星雲高フロンティア科3年生が作成

 延岡市在住の英語圏の人たちのために、延岡星雲高校(宮真司校長)フロンティア科3年の3人が、英語版の住民票申請書などを作成した。25日に市役所で申請書の寄贈式と、市からの感謝状贈呈式があった。

 作成した平野優良さん、藤本みなみさん、田邊陽乙さんは、「総合的な探求の時間」に「外国人住民がよりよく過ごすには」をテーマに研究。「日本語による申請書の記入が困難」というアンケート結果を受けて、「延岡が住みやすい所であることを感じてほしい」と、市民課窓口に備え付けの申請書を英訳することにした。

 担任の濱口弥雲教諭(31)の指導を受けながら「住民票・印鑑証明等交付申請書」「戸籍証明等交付申請書」のすべての項目を英訳。英語圏の外国人にチェックしてもらった上で、エクセル(表計算ソフト)で展開できるファイルにした。

 生徒らと宮校長、濱口教諭が市役所を訪れ、読谷山洋司市長に目録とデータのCDを寄贈。市長から生徒一人ひとりに感謝状が贈られた。

 読谷山市長は「申請に来られる英語圏の方々のために有効活用させていただきます」と謝辞。「実用的で、素晴らしい着眼点。学校で学ぶ単語とは違うものもあるので、難しかったかもしれませんが、その分、英語に自信が付いたことと思います。頑張ってください」と激励した。

 3人は作業中の思いや苦労を振り返った上で、平野さんは「将来は世界各国で困っている人たちのために役立てる仕事、SDGsに貢献できる仕事をしたい」。藤本さんは「観光施設で接客業に就きたい」。田邊さんは「たくさんの言語を身に付け、世界中の人を相手に仕事をしたい。日本の良いものを世界につなげられる人になりたい」と将来の目標を語った。

 延岡市には今年4月1日現在、29カ国505人の登録外国人が在住。英語圏の人も多く、市役所窓口での書類申請時に役立つと期待される。市民課では早速、窓口に印刷したものを設置するという。

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