本紙掲載日:2023-10-31
(3面)

城山公園に、くつろぎの空間

コメダ珈琲11月1日オープン−延岡

◆旧後藤邸の部材使用

 延岡市が県内で初めて公募設置管理制度(Park―PFI)を活用し、城山公園北駐車場に整備をしていたカフェ「コメダ珈琲延岡城山公園店」が11月1日、オープンする。29日には関係者約20人が出席して竣工(しゅんこう)式と内覧会が行われた。

 Park―PFIは、都市公園内に飲食店などを設置する民間事業者を公募で選定できる制度。2017年の都市公園法改正で可能になった。

 市は昨年4月、城山公園を、市民が集まり、観光客を呼び寄せる公園として魅力的にすること、民間事業者のアイデアやノウハウを積極的に取り入れることなどを目的に、歴史文化ゾーンにふさわしい古民家風カフェを整備し、駐車場の台数を増やすことなどを求めた公募設置等指針を公表。事業者を公募した。

 公募の結果、設置事業者は中野産業(本社・宮崎市、中野晶生社長)に決定。客以外の公園利用者も利用できる駐車場、駐輪場、あずまやは特定公園施設としてカフェと併せて中野産業が整備。特定公園施設は、整備後に取得した市が、事業費の9割を負担した。

 竣工式には市や中野産業、コメダ珈琲の関係者らが出席。読谷山洋司市長は「城下町延岡の代表的な顔を整備してもらえた」と感謝。中野社長は「城山公園でくつろいでいただける施設になるよう、延岡の発展の一役を担えれば」と話した。

 店舗は、延べ床面積199平方メートルで客席は97席。内装や外装に、野口遵記念館の建築に伴い取り壊した後藤邸の柱や欄間、木製の格子などの部材を使用し、市産材もふんだんに用いた。

 解体前の後藤邸を管理していた北町の後藤泰さん(76)は、式に出席し、生まれ変わった部材と対面。「子、孫世代にも親しまれる、みんなに愛される施設になってほしい」と期待していた。

 店内には、市の観光案内パンフレットなどが並ぶコーナーも設けられ、観光客に対し延岡をPR。窓ガラス越しに石垣が見える席も設けられた。

 雇用の場の確保も目的の一つで、オープンに伴い、井上直樹店長(44)をはじめ市民約30人がスタッフとして雇用された。営業時間は7日までが午前7時から午後7時まで、8日以降は午後11時まで。

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