本紙掲載日:2023-11-06
(7面)

延フィル−定演に向けて練習

小野さん(右)が指導に当たった弦楽器クリニック

講師招き、指導受ける

 12日に開かれる「第20回記念定期演奏会」を前に、延岡フィルハーモニー管弦楽団(北林鉄平代表)は10月28日、延岡市の野口遵記念館フリースペースで、弦楽奏者の団員を対象にした弦楽器クリニックを行った。元NHK交響楽団ビオラ奏者の小野富士(ひさし)さん(68)を講師に招き、団員約30人が29日までの2日間、熱の入った指導を受けた。

 演奏会では、2021年10月に亡くなった弦楽器トレーナーの稲田竜斗さん(バイオリニスト)と同年12月に亡くなった音楽監督の椛山達己さんをしのび、ラフマニノフ作曲の「ピアノ協奏曲第2番」とブラームス作曲の「交響曲第2番」のほか、ワーグナー作曲の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を演奏する。

 クリニックは、弦楽器奏者の演奏力やアンサンブル力を向上するために実施された。団員は小野さんの指揮の下、演奏会で披露する曲を練習。楽器ごとの音の動きや弓の動かし方などを確認しながら、丁寧に練り上げていった。

 「皆さん一生懸命に演奏していました。その演奏をどのように生かせば面白い演奏会になるかを意識しながら指導しました」と小野さん。「西洋音楽は自己顕示欲の強い人が作曲しています。団員には自己開放して演奏してほしいです」と話した。

 同楽団コンサートマスターの黒木佑基さん(38)は「音がどんどん変わっていき、達成感が身に染みて分かりました。(演奏会で)ただ弾くだけというのはさみしいので、団員全員で方向性を決めて観客に訴えかけるようなものを見つけたいです」と意気込んだ。

 第20回記念定期演奏会は、12日午後2時から延岡市東浜砂町の延岡総合文化センター大ホールで開催する。

 チケット(全席自由)は千円、未就学児は無料。延岡総合文化センター、野口遵記念館、門川町総合文化会館などで扱っている。同1時から無料託児所(予約不要)を開設する。

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