本紙掲載日:2023-11-07
(7面)

四大浮世絵師の名作

なじみ深い作品を展示−12日まで、ギャラリーかわなか

 葛飾北斎、歌川広重、喜多川歌麿、東洲斎写楽の四大浮世絵師の名作を集めた「復刻浮世絵展」が12日まで、延岡市伊達町のギャラリーかわなか(川中啓二代表)で開かれている。東海道五十三次や冨嶽三十六景など、一度は目にしたことがあるなじみ深い作品を中心に展示している。

 江戸時代に成立した浮世絵は、海外でも高く評価され、ゴッホやモネ、ドビュッシーらにも影響を与えたという。

 今回の展示作品は、伝統的な浮世絵木版画の技術、技法を受け継いだ優秀な職人たちが、技術の伝承を目的に、当時と同じ技術で復刻したもの。

 浮世絵は、絵師、彫師、刷り師など、複数の職人によって分業体制で作られる。何種類もの色を使っているにもかかわらず、少しのずれもなく、繊細な線、文字に技術の高さが感じ取れる。

 また、世界三大春画の一つとされる鳥居清長の「袖の巻」も特別展示。構想から10年ほどの長い時間をかけて、東京伝統木版画工芸協同組合が全十二図の完全復刻版を完成させたという。

 芸術性の高さが評価されている作品で、男女の愛の営みが、繊細な線描や豊かな色彩で表現されている。「笑い絵」という別名があり、みんなで見て楽しんだり、子孫繁栄の縁起物として嫁入り道具で持たせたりしていたとも伝わるという。

 このほか、歌川国芳の「其(そ)のまま地口・猫飼好五十三疋」は、「東海道五十三次」に登場する宿場を猫に絡ませ、面白おかしく描いた、猫好きにはたまらない作品。浮世絵の一筆箋や扇子などの販売もある。

 時間は午前10時〜午後6時。9日は店休日。問い合わせはギャラリーかわなか(箟箍32・4036)まで。

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