本紙掲載日:2023-11-09
(3面)

旭化成レオナ繊維工場で訓練

公設、自衛消防隊が連携確認

 秋季全国火災予防運動に伴う大規模事業所訓練が7日、延岡市長浜町の旭化成レオナ繊維工場(東洋一郎工場長)であった。延岡市消防本部・署、自衛消防隊の工場従業員ら約90人が参加。万一の工場火災の発生に備えた。

 訓練は、レオナ繊維工場の1階巻取室から出火した想定。自衛消防隊は消防に通報した後、迅速な初期消火と被災者搬送を展開。現場に到着した同市消防署の消防隊が消防車のホースを伸ばして消火に当たるとともに、工場内部の要救助者の有無を検索した。

 工場建物5階に取り残された2人の要救助者は、救助隊がはしご車の最長35メートルのはしごを伸ばして、窓から救出。負傷した従業員については救急隊が応急処置を施すなどし、隊同士の連携や活動の手順などを確認した。

 大規模事業所訓練は、春と秋の全国火災予防運動に合わせて実施。訓練後、同市消防署の河原武博署長は「今回はシナリオのある訓練であり、実際の状況とは大きく違う。訓練を機に防火意識をさらに高め、反省点を踏まえて何度もシミュレーションし、事故のない職場づくりに努めてほしい」と総括した。

 同工場の東工場長は「毎年2回、工場単独で訓練を実施しているが、消防との合同訓練はいつもと違う緊張感があった。レオナ繊維工場では20年ほど前に火災が発生している。反省点を共有し、体制を強化していきたい」と話していた。

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