本紙掲載日:2023-11-13
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椎葉平家まつり、4年ぶり開催

約250人による武者行列(12日、椎葉村上椎葉街道)
フィナーレは源平そろっての記念撮影

鶴富姫と那須大八郎の逢瀬よみがえる

◆華やか大和絵巻武者行列

 平家の末裔(まつえい)鶴富姫と源氏の武将・那須大八郎の悲恋の物語を現代に再現する「椎葉平家まつり」が11、12日、椎葉村で開催された。コロナ禍や台風被害を経て4年ぶりに開かれ、県内外から延べ1万2千人(主催者発表)が訪れ、豪華絢爛(けんらん)な大和絵巻武者行列に熱い視線を送った。

 初日の午後6時から鶴富姫を慰霊する法楽祭が行われた。源氏の武者が鶴富屋敷へと迎えにあがると、鶴富姫に扮(ふん)した上椎葉出身の山中麻琴さん(27)=小学校教諭、延岡市在住=が十二単(ひとえ)でお出まし。

 那須大八郎役を務める高庄悠悟さん(34)=県東臼杵農林振興局椎葉駐在所、下福良在住=と陣屋敷で逢瀬を果たすと観客は大きな拍手で迎えた。

 上椎葉街道を往復するメインの大和絵巻武者行列は12日にあり、午後1時に大八郎役の高庄さん(34)による「出陣」の掛け声でスタート。甲冑(かっちゅう)姿の源氏方が鶴富屋敷へと行進した。

 屋敷で鶴富姫役の山中さんと逢瀬を果たした後、復路は再び大八郎役の高庄さんによる「出立」の合図で出発。源氏、平家に観光しいばの尾前白華さん(21)=保育士、不土野在住=が加わったほか、「子ども大八郎」と「子ども鶴富姫」、お稚児など250人の行列が街道を練り歩いた。

 宮崎学園高校吹奏楽部によるステージや郷土芸能披露、特産品の販売もあり、ご当地グルメ展は昼時を前に完売するなど盛況だった。

 尾向出身で2000年の鶴富姫役だった安藤堤さん(45)=旧姓・椎葉=は、西都市から友人と来村。「約20年ぶりに祭りに来て、新鮮さと懐かしさを感じました。武者行列はやっぱり見応えがありますね」と話した。

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