本紙掲載日:2023-11-14
(8面)

治病・勝負の神様-与太夫神社で大祭

多くの参拝者でにぎわった与太夫神社の大祭

エイサー奉納、餅まきも-延岡市上伊形町

 「治病・勝負の神様」として信仰を集める与太夫神社(松田勝則宮司)の大祭が5日、延岡市上伊形町の同神社であり、天候にも恵まれ地区内外から多くの参拝者が訪れてにぎわった。主催は同神社氏子総代会(中野晴夫氏子総代)。

 社殿で松田宮司による神事が行われ、氏子らが玉串をささげて健康や家内安全などを祈願。その後、境内の広場では瓜倉エイサー団(宮崎市)が沖縄伝統舞踊のエイサーを奉納し、餅まきもあって歓声が響いた。

 世話人の女性たちは温かい鍋料理などを振る舞って参拝者を接待。祭りの後の直会(なおらい)でも真心を込めた料理でもてなし、氏子と参拝者はくつろぎながら親睦を深めていた。

 与太夫神社は上伊形町の奥地にあり、約430年前の豊後の武将、与太夫京五郎が大友宗麟に追われ隠れ住んだ地とされ、与太夫と家族の名前を刻んだ石が祭られている。

 境内にある滝からの水が「万病に効くご神水」との御利益は広く伝わり、明治、大正時代には九州各地や四国など遠方からも1日千人を超える人が参拝。参道には宿場や風呂屋も立ち、門前町の様相を呈していたという。

 その後、だんだんと廃れて村人も去るようになり、1937年に感謝を込めて鳥居を建立。やがて参道も荒れ果てたが、信仰を守る住民たちが65年ごろから再び、月命日の旧暦23日に毎月供養を続けるようになり、旧暦10月23日前後に大祭を開いている。神社は伊形小付近から西へ約6キロ。

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