本紙掲載日:2023-11-15
(2面)

限りある税金を有効に

模擬選挙で使い道考える−東海東小

 県北法人会青年部(井手純平部会長)による「租税教室」が9日、延岡市立東海東小学校(山元雅彦校長)体育館であり、6年生57人が模擬選挙などを通して、限りある税金の大切さや有効な使い道を考えた。

◆県北法人会青年部が租税教室

 児童は最初に、国内には約50種類の税金があることや、税金の使い道を決めているのは選挙で選ばれた国会議員であることを学習。それを踏まえ、青年部の3人が選挙の候補者役になって模擬選挙を実施した。

 候補者役の一人は働く場所や給与、週休3日の企業を増やし、物価高対策でポイント還元するなど「若者が定住する街」をアピール。もう一人はユーチューバーの育成やITを充実させた便利な街、学校給食の完全無料化による「教育・福祉の充実」、残る一人は津波タワー、スーパー堤防、仮設住宅を建設する「災害に強い街」を訴えた。

 3人の演説を聞いた子どもたちは配布された選択式の投票用紙を記入して、実物の投票箱へ投票。集計の結果、「災害に強い街」を掲げた候補者が当選し、青年部は「どの候補者のどの公約もとても大事だが、財源には限りがある。大事な税金をどのように使うのがいいかを決めるのが選挙。皆さんも18歳になったら選挙に行ってほしい」と呼び掛けた。

 また、延岡税務署の職員が1万円の札束1億円分のレプリカ(模造品)を用意し、児童たちは順番に持ち上げて重さを体感。県北法人会女性部主催の「2023年度税に関する絵はがきコンクール」で優秀賞に選ばれた福良依怜(えれん)さん(6年)への表彰式もあった。

 教室を通して、児童の寿崎結菜さん(12)は「税金は家族に納めてもらっているのを当たり前のことのように考えていたが、そうではなかったんだと思えた。家に帰って『ありがとう』と伝えたい」と話した。県北法人会青年部は14日に尚学館小学校でも租税教室を実施した。

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