本紙掲載日:2023-11-16
(3面)

部活指導の人材育成

ブカツゼミの修了証授与式

ブカツゼミ7人が修了−延岡

 部活動の現場で必要とされる技能を総合的に学ぶ、延岡市主催の地域人材育成講座「ブカツゼミ」の修了証授与式が11日、同市幸町のワイワイプレイラボであり、市スケートボード連盟とケーブルメディアワイワイの計7人に修了証が贈られた。

 ブカツゼミは、小田原短期大学延岡スクール(延岡市栄町)などを運営する学校法人三幸学園が、文部科学省から委託を受けて開発したeラーニングシステム(情報技術を用いた学習)の人材育成プログラム。

 計25講座を受講することで、学校教育としての部活動に関する教育、指導法、安全管理、マネジメントの4領域を総合的に学ぶことができるという。

 少子化に伴い、単独での部活維持が困難となる学校が増える一方、新たな競技への興味・関心が広がるなど部活の多様化や地域移行の動きも広がる中、市は昨年設立した延岡こども未来創造機構を通じて試験的にブカツゼミを開講。修了者の可能性やニーズを見極めながら、今後継続するかを判断するという。

 指導者3人が修了した市スケートボード連盟は現在、市スポーツ少年団に加盟し、主に土々呂海浜公園近くで小学生から社会人まで12人で練習している。

 森年樹理事長(53)によると、これまでは中学校入学後に別の部活へ入るためスケボーをやめてしまう子どもも多かったというが、「今後は小学校―中学―高校―一般と流れをつくり、延岡からオリンピック選手やプロスケーターを育てられるよう頑張りたい」と力を込めた。

 4人が修了したケーブルメディアワイワイは、まだ具体的な計画はないものの、「動画を軸に、もっとメディアに親しんでもらい、地域から発信する人材を育てたい」(同社ブランド推進課の佐藤さとみ課長)として、ユーチューバーなどのクリエーター(制作者)育成を模索しているという。

 修了証を手渡した読谷山洋司市長は、子どもたちが選択できる部活の幅が狭まっているとして、「学校の枠を超えればチャレンジできるようになる」とブカツゼミの意義を強調。

 「文科省と一緒に作ったカリキュラムを修了した皆さんなら学校の先生も安心して任せられるのではないか。地域の大人たちが子どもの育成に取り組む流れをつくりたい」と話した。

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