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おやこの森にキッチンハウス
◆延岡ほほえみの会が新プロジェクト おなかをすかせた子どもたちに温かい食事を届けたい−−。生活困窮者やドメスティック・バイオレンス(DV)被害者などの支援に取り組む延岡市のNPO法人自立生活支援延岡ほほえみの会(塩月雅代理事長)が、新たなプロジェクトに挑んでいる。 ◇古民家をリノベーション 延岡子育て支援センターおやこの森(小澤のり子施設長)に隣接する山月町の古民家を「森のキッチンハウス」にリノベーションし、同センターを利用する子どもたちに温かい食事を提供しようというもの。背景には子育てを取り巻く深刻な現状がある。 おやこの森には、さまざまな困りごとを抱えた保護者らが助け合う「当事者の会」がある。ひとり親の会、子どもの発達や不登校で悩んでいる親の会など現在17の会が活動。参加する保護者には生活困窮者やDV被害者も含まれる。 ◇保護者に余裕なく… 毎日30〜40人の子どもが利用するが、その多くは、これら困りごとを抱えた家庭の子どもたちで、緊急的な預かりも多い。保護者に弁当などを持参する余裕はなく、朝ご飯から昼ご飯、夜ご飯まで、おやこの森で提供することもある。 ただ、おやこの森には給湯スペースしかなく、調理はできない。開設された2000年当時、子育て支援センターの機能に、食事の提供は想定されていなかったからだ。 そのため、おやこの森では衛生面に配慮しながら市販のレトルト食品や弁当を子どもたちに提供している。 現在は、そんな状況を知った地域の子ども食堂が週2回、手作りの弁当や温かいスープを届けてくれているが、十分には行き届いていない。 塩月さん(36)は、そんな状況を気に掛けていた一人だった。 父親の暴力から逃げてきた母親とその子どもを保護していた時のこと。さまざまな手続きのため母親は連日、警察署や裁判所に行かなければならず、その間、子どもをおやこの森に預けたことがあった。 夕方、子どもを迎えに行った際、「きょうは何を食べたの」と尋ねると、「(レトルト食品の)カレーばかりで飽きてしまった」と答えたという。その後、小澤さん(55)に話を聞き、初めて状況を知ったという。 ◇厨房や対面式カウンターも プロジェクトのきっかけは昨年。小澤さんを通じ、おやこの森に隣接する古民家を所有者から譲り受けることになった。初めは「DV被害者のためのシェルターに使ってはどうか」と打診されたが、「おやこの森のために何かできることはないか」と考えていた塩月さん。安心安全に調理ができる厨房(ちゅうぼう)や、大きな対面式のカウンターなどを備えたキッチンハウスへのリノベーションを提案した。 子どもたちに温かい食事を提供するだけでなく、保護者も一緒にキッチンに立ち、離乳食や旬の食材を使った料理を作るなど食育を意識した活動も計画している。 ◇地域みんなで子育て−来年4月オープン目指しクラウドファンディング実施中 現在、来年4月のオープンを目指し、リノベーションに必要な費用500万円を募るクラウドファンディングを実施中(来年1月20日まで)。協力を呼び掛けている。 リノベーション後も、施設の維持管理や運営には多くの人の力が必要となる。塩月さんは「当事者、ボランティア、スタッフ関係なく、地域みんなで子育てをしていく。そのつながりが、このキッチンハウスから生まれてくれたらうれしい。誰もがいつでも助けを求められる場所になれば」と語る。
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おやこの森にキッチンハウス
◆延岡ほほえみの会が新プロジェクト
おなかをすかせた子どもたちに温かい食事を届けたい−−。生活困窮者やドメスティック・バイオレンス(DV)被害者などの支援に取り組む延岡市のNPO法人自立生活支援延岡ほほえみの会(塩月雅代理事長)が、新たなプロジェクトに挑んでいる。
◇古民家をリノベーション
延岡子育て支援センターおやこの森(小澤のり子施設長)に隣接する山月町の古民家を「森のキッチンハウス」にリノベーションし、同センターを利用する子どもたちに温かい食事を提供しようというもの。背景には子育てを取り巻く深刻な現状がある。
おやこの森には、さまざまな困りごとを抱えた保護者らが助け合う「当事者の会」がある。ひとり親の会、子どもの発達や不登校で悩んでいる親の会など現在17の会が活動。参加する保護者には生活困窮者やDV被害者も含まれる。
◇保護者に余裕なく…
毎日30〜40人の子どもが利用するが、その多くは、これら困りごとを抱えた家庭の子どもたちで、緊急的な預かりも多い。保護者に弁当などを持参する余裕はなく、朝ご飯から昼ご飯、夜ご飯まで、おやこの森で提供することもある。
ただ、おやこの森には給湯スペースしかなく、調理はできない。開設された2000年当時、子育て支援センターの機能に、食事の提供は想定されていなかったからだ。
そのため、おやこの森では衛生面に配慮しながら市販のレトルト食品や弁当を子どもたちに提供している。
現在は、そんな状況を知った地域の子ども食堂が週2回、手作りの弁当や温かいスープを届けてくれているが、十分には行き届いていない。
塩月さん(36)は、そんな状況を気に掛けていた一人だった。
父親の暴力から逃げてきた母親とその子どもを保護していた時のこと。さまざまな手続きのため母親は連日、警察署や裁判所に行かなければならず、その間、子どもをおやこの森に預けたことがあった。
夕方、子どもを迎えに行った際、「きょうは何を食べたの」と尋ねると、「(レトルト食品の)カレーばかりで飽きてしまった」と答えたという。その後、小澤さん(55)に話を聞き、初めて状況を知ったという。
◇厨房や対面式カウンターも
プロジェクトのきっかけは昨年。小澤さんを通じ、おやこの森に隣接する古民家を所有者から譲り受けることになった。初めは「DV被害者のためのシェルターに使ってはどうか」と打診されたが、「おやこの森のために何かできることはないか」と考えていた塩月さん。安心安全に調理ができる厨房(ちゅうぼう)や、大きな対面式のカウンターなどを備えたキッチンハウスへのリノベーションを提案した。
子どもたちに温かい食事を提供するだけでなく、保護者も一緒にキッチンに立ち、離乳食や旬の食材を使った料理を作るなど食育を意識した活動も計画している。
◇地域みんなで子育て−来年4月オープン目指しクラウドファンディング実施中
現在、来年4月のオープンを目指し、リノベーションに必要な費用500万円を募るクラウドファンディングを実施中(来年1月20日まで)。協力を呼び掛けている。
リノベーション後も、施設の維持管理や運営には多くの人の力が必要となる。塩月さんは「当事者、ボランティア、スタッフ関係なく、地域みんなで子育てをしていく。そのつながりが、このキッチンハウスから生まれてくれたらうれしい。誰もがいつでも助けを求められる場所になれば」と語る。