本紙掲載日:2023-11-25
(6面)

新しい形、応援を−「第九」つなぐ会の水永さん

延岡の「第九」について話す水永さん(夕刊デイリー新聞社本社)

来月16日に初の「夕べ」

 「今年から新しい形に変わります。ぜひ応援していただきたい」と語るのは「のべおか『第九』の伝統をつなぐ会」の水永正憲さん(74)。12月16日に開かれる演奏会「『第九』とクリスマスの夕べ」への来場を呼び掛けている。

 演奏会は、のべおか「第九」を歌う会(日盥У会長)によるもので、これまではおおむねプロオーケストラの九州交響楽団を招へいし、県内出身などのソリストと共にベートーベン作曲の交響曲第9番「合唱付き」(第九)を全曲演奏してきた。

 しかし、同楽団の出演料の値上がりや、歌う会の団員減少などにより、これまでの形を見直すことに。全曲演奏は3年に1回とし、その間の2年間は「夕べ」として、第九の第4楽章のみをピアノ2台で伴奏する「ピアノ版」で、さらに地元団体の協力でクリスマスにちなんだ曲も演奏されることとなった。

 今年は、その初めての「夕べ」。つなぐ会は県北の企業団体にチケット10枚を購入してもらい、従業員などに配ってもらうことで入場者を獲得しようと活動しており、今年は45の企業団体を回る予定という。

 「人口が減り、若者が地元を離れていく中、若者にとって魅力のあるまちって、どんなまちだろうと考えた時に、仕事があることはもちろん、例えばサーフィンが楽しめることと同じように、クラシック音楽の文化があることに引かれる若者もきっといます」と水永さん。

 「第九を歌う市民合唱団は全国的に減ってきています。37年前に結成された延岡の歌う会は、まちの財産です。なくしてしまうのはもったいない。どうにかつないでいきたい」と力を込める。

 「『第九』とクリスマスの夕べ」は12月16日午後6時から、延岡市の野口遵記念館で開かれる。

 第1部は、ひむかオペラの会による「オー・ホーリー・ナイト」「ホワイトクリスマス」、延岡フィルハーモニー管弦楽団による「クリスマス・コンチェルト」など。

 第2部は歌う会、ソリストによる第九の第4楽章(ピアノ版)。指揮には元公立学校教員で、県北の学校にも勤務した山本俊之さん(熊本市在住)を迎える。

 チケット(全席自由)は一般2千円、大学生以下は千円。問い合わせは歌う会(延岡総合文化センター内、箟箍22・1855)まで。

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