本紙掲載日:2023-11-27
(3面)

ふるさとの伝統芸能学ぶ

伊形花笠踊りについて学ぶ伊形小3年生。舞い手が頭に着ける花笠の紹介もあった

伊形花笠踊りの歴史や意味−伊形小3年生


 延岡市伊形地区の伝統芸能で県と市の招聘無形民俗文化財「伊形花笠(がさ)踊り」について学ぶ授業が21日、延岡市立伊形小学校(甲斐憲一校長、285人)で行われ、3年生42人が踊りの歴史や意味などを学んだ。

 授業は、ふるさと学習の一環で行われ、同踊り保存会の会長・重黒木實行さん(83)と、庶務の塚原洋治さん(67)が講師として招かれた。

 重黒木さんは、500年ほど前に大きな津波が押し寄せた際、7羽のシラサギが波頭で戯れると波が引いた。村人は神仏のおかげだと喜び、「神様にお礼をしたい」「今後、起きないように神様にお願いしたい」と始めたのが花笠踊りであることを紹介。

 その伝説は「日にちがはっきりしない」一方、約100年間のうちに、マグニチュード7〜8の大きな地震が複数回起きていることも説明した。

 児童からは「踊りはどうやって決めたの」「どうして顔を隠すの」「踊りにどんな意味があるの」などの疑問が寄せられた。

 このうち踊りの意味は、全3番のうち1番は「津波よ、引いてくれてありがとう」、2番は「神様、一緒に楽しみましょう」、3番は「うれしい」という気持ちを表していることを簡単な言葉で説明。

 加藤美月さん(9)は「(花笠の)前を隠す飾りの紙がどうして網になっているのかが分かった。踊りは運動会で見たことがあります。踊ってみたい」と話した。

 児童は今後、学んだことをまとめ、発表する予定という。

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