本紙掲載日:2023-11-27
(3面)

国交大臣表彰受賞を報告

国土交通大臣表彰の受賞を読谷山市長に報告する結城さん

延岡市島浦町の結城豊廣さん

◆島野浦の魅力発信に貢献

 全国離島振興協議会(東京都、会長・野口市太郎長崎県五島市長)の離島振興法制定70周年を記念した功労者表彰で国土交通大臣表彰を受けた延岡市島浦町の結城豊廣さん(73)が22日、市役所を訪れ、読谷山洋司市長に受賞を報告した。

 結城さんは20代後半だった1979(昭和54)年、当時の市企画課から推薦を受けて「全国離島青年会議」に出席。その際、委嘱を受けた全国離島振興推進員を現在も務めている。

 報告では、44年前の会議の様子を振り返る中で、20代の青年を中心に約50人が参加した4泊5日の研修に触れ、ほとんどホテルに缶詰め状態で島づくりを学んだ経験が「私の人生を変えた」とし、その後の活動に大きな影響を与えたことを紹介。

 当時の研修で、結城さんは、島野浦について、「魚も取れていたし、将来心配するようなことは何もない」などと思っていたが、他の島から参加した委員は「医者がいないからどうしようか」など多くの不安を口にし、島づくりに真剣に取り組んでいたという。

 この研修で刺激を受けた結城さんは、漁協職員として地域振興ビジョンの作成に携わるなど島野浦島の振興に尽力。定年退職後は島の活性化を担うために立ち上げた「島の浦ツーリズム」や「島野浦いきいき観光協議会」の代表として、島外から人を呼び込む交流事業など、島の魅力発信に全力を傾けている。

 読谷山市長は「コロナで非常に苦しい状況が続いたが、国土交通大臣表彰は長年培われてきたことが花を咲かせるスタートの導火線になる」と、結城さんの受賞を喜ぶとともに、これまで積み重ねてきた功績に感謝。

 結城さんは「ふるさと島野浦を、子どもたちが『島に帰ろうかな』と思える、私たちお年寄りが『島で過ごして良かった』と思える島にできるよう、これからも精進していきたい」と話していた。

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