本紙掲載日:2023-11-30
(3面)

デイリー健康大学日向会場(中)

講演する日向市のせきもと整形外科の関本院長

「ロコモってなぁに?目指そう!健康長寿」せきもと整形外科・関本朝久院長

◆まずは「ロコチェック」−動いて予防、「ロコトレ」も

 ロコモの悪化の原因となる運動器の三大疾患があります。骨粗しょう症、変形性膝関節症、腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症です。

 いずれも後ほど紹介しますが、症状が進まないうちに整形外科を受診することが大切です。まずは、早期発見するための「ロコチェック」を紹介します。

 日本整形外科学会が考えた七つの症状の項目で「2キログラムの買い物を持って帰るのが困難」「家の中でつまずいたり滑ったりするようになった」「青信号の間に横断歩道が渡りきれない」「階段を上がるのに手すりが必要である」「15分くらい続けて歩くことができない」「家のやや重い仕事が困難である」「片脚立ちで靴下がはけない」―これらの一つでもあると、ロコモの可能性があります。

 当てはまりそうな人は、さらに「ロコモ度テスト」で判定します。テストは三つです。

 ロコモ度1は、移動機能の低下が始まっている状態。ロコモ度2は、移動機能の低下が進行している状態。ロコモ度3は、社会参加に支障をきたし始めている状態、程度を評価しています。

 まず「立ち上がりテスト」。高さ40センチのいす台から反動を付けずに両脚で立ち上がれたら、次は片脚でテストします。片脚で立ち上がれた場合は高さ30センチ、20センチ、10センチのいす順でテストを繰り返します。高さ40センチで片脚で立てなくなっている状態は怪しいです。

 次は「2ステップテスト」。2歩歩いた長さ(歩幅)を判定に使います。2歩の長さを身長で割れば2ステップ値が出ます。例えば、身長150センチの人が1歩1メートル=100センチで2歩歩くと200センチ。その数を身長で割ると1・33です。

 ロコモ度1の数値は1・1以上1・3未満。ロコモ度2は0・9以上1・1未満、ロコモ度3は0・9未満です。

 最後にアンケート「ロコモ25」です。回答数に合わせて点数を合計し、点数で測ります。

 「ロコモ検診」は市町村の集団検診の中に入っていたりもしますので、ぜひ参加してみてください。

 ロコモ予防のために「ロコトレ」もお願いします。ロコトレの一つは、片脚立ちで左右1分ずつを1日3回。もう一つはスクワットです。深呼吸するペースで5、6回を1日3回。この二つで物足りない人は好きなスポーツ、散歩、ラジオ体操などされてください。とにかく動いてもらうことがロコモの予防になります。

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