本紙掲載日:2023-12-04
(2面)

〃生きた技術〃をじかに−県電業協会

西階公園多目的施設の電気設備工事現場を見学する延岡工業高生(延岡市西階町)

延岡工高生向けに見学会

 県電業協会(会長・牛島宏延岡十電舎社長、88社)はこのほど、県立延岡工業高校電子科の生徒を対象に現場見学会を開き、1年生39人が市内の工事現場と日之影町の小水力発電所で工法や技術を学んだ。

 生徒は、延岡市の発注で整備が進んでいる西階公園多目的屋内施設と、日之影町岩井川の大日止昴(おおひとすばる)小水力発電所をバスで巡回。現場を間近に見学しながら、受注業者や管理者から説明を受けた。

 このうち、西階公園多目的施設では体育館2棟分という約3500平方メートルの施設内に設置するコンセントや電灯、照明、避雷針、テレビ、誘導灯などの配線工事を見学。フロアの地下2、3メートルに埋設した配管で延長3000メートル近いケーブルを通す工事や、20〜30本もの配線が集中する制御室の様子、工事に必要な電源をいかに確保するかなどの技術を学んだ。

 また、大日止昴小水力発電所では、84・6メートルの有効落差を生かし、安定・効率的に発電できるクロスフロー水車式発電装置の仕組みなどを学習。先人らが大変な苦労と努力で整備、維持してきた農業用水路をより活用するために導入した地元の人たちの思いも聞いた。

 池田流安さんは「完成前の現場で、普通は見ることのできない導線の配置を見学できた」。石川瑠哉さんは「学校の実習と異なり、傷付かないよう配線のビニールを剥がさないままにするなど、現場によって臨機応変に工夫していることが分かった」などと手応えを語った。

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