本紙掲載日:2023-12-05
(3面)

シニアカーの安全講習

踏切の安全な渡り方など学ぶ−門川

 シニアカー(電動車椅子)と電車の接触事故が相次いでいることを受けて、JR九州宮崎支社は4日、門川町総合福祉センターで、シニアカーでの安全な踏切の横断方法などの講習会を実施した。日向警察署、門川町社会福祉協議会、スズキ自販との共催。

 門川町内17の高齢者クラブから代表者34人が参加。模擬の警報機と遮断機を使った体験が行われた。

 参加者は、2枚の板で再現された65ミリ幅のくぼみをシニアカーで横断し、踏切を渡る際には遮断機の前で一時停止して入念に左右を確認することや、線路にタイヤが直角になるように通行することなどを学んだ。

 また、踏切を渡り終える前に遮断機が下りた場合は、遮断機の棒をそのまま前に押し込みながら進むと、軽い力でも持ち上がることを実践した。

 踏切内に閉じ込められてもパニックにならずに、まずは踏切の外に出て非常ボタンを押すこと。踏切の外で両手を振って、電車に非常事態を知らせることなどを確認した。

 この講習は、2021年11月と22年9月に門川町内の踏切で、立ち往生したシニアカーと電車の接触事故が発生したことを受けて、昨年から実施している。

 講師を務めたJR九州宮崎支社宮崎工務所の南延岡公務室、川端勇規室長(41)は「シニアカーを利用する方は、今後ますます増えていきます。各高齢者クラブで今回学んだ心構えを共有してもらい、もしもの時でも落ち着いて行動していただきたい」と呼び掛けた。

 向ケ浜高齢者クラブから参加した森あけみさん(80)は「私自身はまだ車を運転できていますが、将来、シニアカーに乗る可能性もあります。乗ってみると操作は意外と大変で、練習が必要だと思いました」と話していた。

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