本紙掲載日:2023-12-14
(3面)

女性指導士で初−竹越さん(井東訓練所)

本部長感謝状を受けた竹越さん(12日、県警本部)

県警本部長感謝状−警察犬育成や行方不明者捜索などに貢献


 通算21年にわたり警察犬の訓練、育成や行方不明者の捜索などに貢献したとして、県警察犬指導士で公認訓練士の竹越ひかるさん(48)=門川町須賀崎の井東警察犬愛犬訓練所所属=が12日、女性指導士初の県警本部長感謝状を受賞した。

 竹越さんは1998年に同訓練所に入所。2001年に指導士となって以来、捜索活動で行方不明者を無事救出するなどしており、署長感謝状などを10回受賞している。警察犬の日本一を決める09年の審査会では、成犬の部でチャンピオンに輝いた。

 通算21年間の出動件数は捜索や犯人追跡など183件。やりがいを感じるのは「無事発見できた時や家族に喜んでもらえた時」という。

 昨年11月には、延岡市の80代女性を大瀬川河川敷のやぶの中から発見した。行方不明になって3日が経過していた上、降雨もあったが、命を救うことができた。

 発見したのはゴールデンレトリバーの雌「バレリーナ」。「3年目で初めての手柄。成長が感じられるのはうれしい」と、指導士の醍醐味(だいごみ)も語る。

 警察犬に育てあげるまでに1〜3年かかるが、これまでに少なくとも50頭を育成したという。

 良好な信頼関係を築けるよう、訓練では性格や表情、その犬が置かれている環境を考慮しながら「できない原因を見極めることを心掛けている」と愛情を注ぐ。

 今回、本部長感謝状を受けたことに「支えてくれた方や、何も分からなかった私を育ててくれた師匠(井東照博所長)への感謝の気持ちでいっぱい」。今後は「たくさん勉強し、経験を積み、実力の確かな訓練士を目指したい」と意気込みを語った。

 県警刑事部鑑識課によると、本年度時点で県内の嘱託警察犬は45頭、警察犬指導士は27人(男14人、女13人)いるという。

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