本紙掲載日:2023-12-21
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西階公園の多目的屋内施設−整備着々

来年4月オープンを目指して整備中の「のべおかwaiwaiアリーナ」(西階公園多目的屋内アリーナ)

来年4月オープン目指す−延岡市

◆防災とスポーツ、両面充実

 延岡市が同市西階町1丁目の西階公園に整備中の「のべおかwaiwaiアリーナ」(西階公園多目的屋内アリーナ)は、年度内完成に向け着々と工事が進んでいる。防災とスポーツの両面の充実が期待される施設。工事も終盤に入り、四角すい形の特徴ある屋根を持つ建物が姿を現している。今後、外構工事などを経て来年4月オープンを目指す。

 施設は、県地域防災計画で災害時の後方支援拠点(※)として位置付けられている西階公園の防災機能の強化や、スポーツ施設の充実などを目的に整備。2019年度に西階公園防災等施設構想を策定、その後、市民説明会や基本設計、実施設計の策定を経て、昨年9月に着工した。

 遊泳場跡の6800平方メートルの敷地に整備している同アリーナは、鉄筋コンクリート造り(基礎)と鉄骨造り(建物)の地上1階建てで、延べ床面積は3547平方メートル。このうち物資の集積やスポーツの屋内練習などに活用する人工芝の平面部分は3025平方メートル(55メートル四方)を占める。

 主な用途として、平常時は野球やソフトボール、フットサル、タグラグビー、グラウンド・ゴルフなど各種スポーツの練習、幼稚園・保育園などの運動会、地区の行事、健康づくり、遊び場など、災害時においては救援物資や生活支援物資などの集積拠点、市民の一時避難場所などへの活用が見込まれる。

 住民の安全・安心な暮らしを支えるとともに、屋内練習施設の機能に公園内の各種スポーツ施設を連携し、効果的に活用していくことで、スポーツ大会の開催やプロスポーツキャンプなどの誘致など、交流人口の拡大も期待される。

 平面部分(屋内練習場)以外には、事務室のほか休憩など自由に利用できる多目的スペース、会議やスポーツ大会の本部室などにも使えるミーティングルームなどを配置した。男女の各更衣室にはロッカー室、脱衣所、シャワー室を完備。トイレも障害者や子育て家族などに配慮した設備を備えている。

 施設周辺には新たに約150台分の駐車場を整備し、西階公園の課題となっている駐車場不足の緩和にもつなげる。建設費は約10億円を見込み、財源は国交付金と起債が50%ずつを予定。また、起債の半分は交付税措置50%の有利な起債を活用する予定という。

【後方支援拠点】大規模災害が発生した場合に備え、自衛隊や都道府県からの救急消防援助隊、警察の広域緊急援助隊、DMATを受け入れるため、県があらかじめ県内12カ所の活動拠点(後方支援拠点)を指定。西階公園は県北に4カ所ある後方支援拠点の一つとして指定を受ける。

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