本紙掲載日:2023-12-21
(2面)

おしえて先輩-延岡工高

建設業-日常に必要不可欠

◆企業社員招き、魅力を知る

 県建設業協会(藤元建二会長)による出前講座「おしえて先輩」が14日、延岡市の県立延岡工業高校(山内武幸校長、695人)で土木科1年生40人を対象に開かれ、市内の建設会社で働く社員の講話と建設機械シミュレーションなどの体験を通して、建設業への関心や理解を高めた。

 講師は、延岡地区建設業協会(木村健一会長)に所属する日新興業(延岡市本小路、吉川真人社長)の土木部ICT推進課で建設ディレクターを務める中尾麻椰さん(25)と同部の日髙奈央さん(23)。

 2人は、建設業を選んだ動機やそれぞれの仕事内容、魅力などを紹介。また、これまでの建設業は「きつい」「汚い」「危険」のいわゆる〃3K〃という悪いイメージを持たれていたが、近年は「給料が良い」「休暇が取れる」「希望が持てる」の〃新3K〃に移りつつあるとし、労働環境の改善でより魅力ある業種に変化していることを強調した。

 最後に2人は「道路や橋、建物といった日常の当たり前を築き、維持するために必要不可欠な存在が建設業であり、建設業の最大の魅力」。吉川社長は「ゆっくりと自分の将来を考えて。間違ってもやり直しは十分できる。思い切って人生を送ってほしい」と呼び掛けた。

◇VRで重機操縦体験-ドローン操作、れんが橋製作も

 講話後、生徒は3グループに分かれて、同地区建設業協会青年部(木村彰裕部長)によるVR(仮想現実)を使った建設機械シミュレーション、ドローン操縦、れんが橋製作をそれぞれ体験。このうち建設機械シミュレーションでは、VRゴーグルを装着した生徒がリモコンを使ってショベルカーを操縦。掘り起こした土をトラックの荷台に載せる作業で、モニターには操縦者の視点が映し出され、同じグループの生徒が操縦方法を教えた。

 慣れない操作にショベルカーを横転させたり、土をこぼしたりする場面も見られたが、普段は経験できないVRを通して重機を使った建設作業を楽しんでいた。

 後藤真唯子さん(16)は「建設業にマイナスのイメージしかなかったが、女性社員の講話で女性が働きやすく、福利厚生もしっかりしていることが分かり、将来の選択の幅が広がった」と話していた。

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