本紙掲載日:2023-12-22
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整備計画への早期格上げへ−東九州新幹線

東九州新幹線の早期整備について決議した大分・宮崎県境5市政策協議会

大分・宮崎県境5市長−国、県への働き掛け決議

 延岡、日向、臼杵、津久見、佐伯の5市で構成する「大分・宮崎県境5市政策協議会」は21日、日向市上町のホテルベルフォート日向で総会を開き、東九州新幹線の整備計画への早期格上げと整備促進に向け、国や大分・宮崎両県に働きかけることを決議した。

 総会には各市の市長が出席。決議について、延岡市の読谷山洋司市長が「新幹線の基本計画路線については、今年初めて政府の骨太の方針で『調査検討を行う』ということが明記された。一糸乱れず声を上げ、全力を傾注して整備計画への格上げと整備促進を実現していくことが必要」と提案理由を説明した。

 他の市長からも「新ルートの話も出ているが、二兎(と)を追う者は一兎をも得ずという気持ちで整備計画路線への格上げにエネルギーを集中すべき。宮崎と大分がバラバラだと取られると損をする」などの意見があり、全会一致で承認した。

 総会後、読谷山市長は取材に「国の論点は、基本計画を整備計画に格上げするか否かに絞られている。東九州の日豊線ルートに絞った形で格上げを主張していかなければ、政府の検討のまな板からずり落ちてしまう」と話した。

 東九州新幹線は、全国新幹線鉄道整備法に基づく基本計画の一路線。1973年、福岡市を起点に大分、宮崎を通り、鹿児島市を終点とする総延長約380キロの路線が示されたが、これまで具体的な動きはない。

 新幹線整備を巡っては、河野知事が11月29日の県議会で、東九州の日豊線ルートに加え、熊本県の八代駅と本県を結ぶルートの調査・研究に取り組む考えを示している。

◆「ツール・ド・日豊2024」−3月に佐伯・延岡で開催

 同日はまた、これまで同協議会が協議してきた「サイクルツーリズム推進協議会」の設立総会が開かれた。門川町を加えた6市町が連携し、自転車愛好家や観光客の増加、地域間交流によるにぎわい創出に取り組む。

 総会では、臼杵市から日向市までの間の国、県、市道を活用し、「日豊海岸サイクリングルート」に位置付けることや、来年3月16日に佐伯市と延岡市で「ツール・ド・日豊2024」を開催することを決めた。

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