本紙掲載日:2023-12-22
(6面)

「おいしい」と舌鼓

山口さん(右)から指導を受ける生徒

1年生、八杯汁の調理体験−岡富中

 延岡の郷土料理を次世代につなごうと延岡市立岡富中学校(三樹浩二校長、338人)で1年生116人を対象にした八杯汁作りがあった。家庭科の調理実習の一環として12日に3、4組、14日には1、2組が八杯汁作りに挑戦した。

 八杯汁は、旧延岡藩主内藤家が磐城平(いわきたいら、現在の福島県いわき市)から延岡に転封した時に持ち込まれたといわれている。名称の由来は「八杯食べてしまうほどおいしい」などの諸説がある。

 14日は1、2組59人がクラスごとに実施。地域婦人連絡協議会会長で食育ティーチャーの山口和代さん(68)、同協議会会員の田尻サダ子さん(83)と藤田好子さん(77)、県の農政水産企画課の職員2人が来校し、生徒をサポートした。

 メニューは八杯汁、しょうが焼き、キュウリの塩もみ、リンゴの4品。生徒は班の人数分の材料や調理器具を準備すると早速、調理を開始。八杯汁に必要な干ししいたけを水で戻している間に他の3品を完成させ、最後に八杯汁を作った。

 講師が材料の切り方の手本を見せたり鍋に入れる野菜の順番などを説明したりして、スムーズに作業を進めた。生徒は調理と並行して食器洗いも行い、役割分担しながら4品を完成させた。

 その後、全員で試食。協力して作った八杯汁を食べた生徒は、「おいしい」と笑顔を見せた。工藤大雅さん(13)は「今まで八杯汁を知らなかった。いりこのだしが利いて野菜に染みていたのでおいしかった。機会があれば家でも作りたい」と話していた。

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