本紙掲載日:2023-12-22
(6面)

「これからも思いやりの心で」

感謝状と副賞を受け取る黒岩小中の代表児童生徒
花を育てた感想を述べる旭小の代表児童

県北人権啓発活動地域ネットワーク協議会

◆「人権の花」運動2校へ感謝状贈呈

 県北人権啓発活動地域ネットワーク協議会は今月、今年度の「人権の花」運動に取り組んだ延岡市の黒岩小中学校(吉永登志孝校長、44人)と旭小学校(早田茂美校長、414人)に、活動をたたえた感謝状を贈った。宮崎地方法務局延岡支局の大島浩支局長が感謝状と副賞を手渡し、代表児童生徒が花を育てる中で感じた思いなどを述べた。


◆校内と公民館で花を栽培−黒岩小中学校

 黒岩小中学校の感謝状贈呈式は13日、同校体育館で開かれ、全校児童生徒が出席した。同校は予算7万5000円で、年2回に分けてさまざまな花の苗を購入。1学期はサルビア、マリーゴールド、ヒャクニチソウ、ポーチュラカ、2学期はパンジー、ビオラ、ナデシコ、キンギョソウなど、合わせると約300本。小学部児童は校内にある「ふれあい花壇」で、中学部生徒は校区内6カ所にある公民館や集会場の花壇で花を栽培した。

 式の中で吉永校長は「(子どもたちが)大切に育てた花々は、目にした人たちの心を癒やしてくれました。黒岩祭では〃人権〃をテーマにした劇も披露され、人権意識を高めることもできたと思います」と総括。生徒を代表して中学部2年の戸眸伺畦瓦気鵑「花を育てることで、思いやりの心や命を大切にする心を育むことができました。これからも家族や周りの人のことを大切にしていきたい」と話した。


◆各学級で花を栽培−旭小学校

 旭小学校の感謝状贈呈式は19日、同校多目的室であり、6年生66人が出席した。同校は予算9万円で、夏にかけてはサルビア、マリーゴールド、冬にかけてはパンジー、ビオラ、ノースポールの種などを購入。各学級の花壇に植え、卒業式で飾られるペチュニアも、全校生徒で育てた。

 式で早田校長は「花はしゃべれないからこそ、水が欲しいんだな、草を取ってほしいんだな、と人を思いやる気持ちにつながる」。児童を代表して6年の戸睥兮舅さんが「花の世話は想像以上に大変でしたが、花が咲くと温かい気持ちになりました。花と一緒で、友達の命も大切にしていきたいです」と感想を述べた。

 延岡人権擁護委員協議会の志野光洋会長は、今回活動に参加した両校に対し、「暑い日も寒い日も、花を大切に育ててくれてありがとうございました」と感謝。「悪口やいじめをする人は、痛みが分からない人。人の命を大切にすることは、花の命を大切にすることと一緒です。これからも思いやりの心を持って、仲良く助け合って、学校生活を過ごしてください」と呼び掛けていた。

 「人権の花」運動は同ネットワーク協議会が展開する地域活性化事業の一環。県北の各学校を指定して、特定の予算内で学校が希望する花の種や苗を贈り、年間を通して子どもたちに育ててもらうことで、命の大切さや思いやりの心を育んでもらうことを目的としている。

その他の記事/過去の記事

印刷には対応しておりません。
当サイトは、閲覧のみになります。

写真の販売:https://stg-yukan-daily.epitas.com/provider/
写真販売所ガイド:https://yukan-daily.co.jp/photo-guide/page/