本紙掲載日:2023-12-25
(2面)

中山間地域の魅力と課題は

五ケ瀬町役場で行われた若手の町職員と宮崎大学地域創成学部との意見交換会

宮崎大生、五ケ瀬町職員と意見交換

 五ケ瀬町は22日、宮崎大学地域創生学部の地域探索学習を受け入れ、町役場で意見交換会を開いた。学生14人が訪問し、20〜30代の町職員8人と4グループに分かれ、中山間地域の魅力や課題についてざっくばらんに語り合った。

 同学部の地域探索学習は、地域実習で情報収集力や分析力を養い、講義の理解を深めることを狙いとしている。同町は2021、22年、宮大からの来町の打診に町議会議員との意見交換を提案して実施。今年は学生の声を若手職員の気付きや成長につなげようと受け入れた。

 意見交換会では、職員が「町役場に就職した理由」「仕事場で楽しいことや大変なこと」などを、学生が「事前調査で感じた五ケ瀬町の魅力」「実習で期待すること」などを交えて自己紹介した後、特別職や課長職をアドバイザーに加えて質疑応答へ。

 子育て・高齢者支援、台風災害により2期連続で営業を断念したスキー場の復旧状況、移住定住の相談件数、町民との接し方といった質問に対して資料や具体例を挙げながら説明。まとめの時間には「住民同士の距離感など、当たり前と思って答えたことが他の地域ではそうでないこともあると分かり勉強になった」と振り返る職員もいた。

 学生はこの日、桑野内地区の宮茶房と五ケ瀬ワイナリーを視察して意見交換会に参加。その後、同地区で農家民泊を体験した。翌23日は鞍岡地区でフットパス。さらに、三ケ所地区の浄専寺を訪ねた。

 後日、リポートを作成し、町役場に提出する予定で、日向市出身の鈴木明夏さん(19)と竹内美結さん(18)は「気候や住民の気風など、同じ県内でも違いが感じられて面白かった」「放課後児童クラブといった町全体で子育てをする体制が興味深かった」と感想。

 町役場企画課の宮田祐輔さん(42)は「参考になる意見も多かったように思う。学生から良い刺激をもらい、町の発展に貢献できる人材に育ってほしい」と話した。

その他の記事/過去の記事

印刷には対応しておりません。
当サイトは、閲覧のみになります。

写真の販売:https://stg-yukan-daily.epitas.com/provider/
写真販売所ガイド:https://yukan-daily.co.jp/photo-guide/page/