本紙掲載日:2023-12-26
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延岡に「学びの多様化学校」

記者会見で概要を発表する澤野教育長と読谷山市長

来年4月開校県内初−南浦中熊野江教室設置

 延岡市は26日、不登校の児童生徒の実態に配慮し、特別な教育課程を編成して教育を実施する「学びの多様化学校」(旧・不登校特例校)を県内では初めて、「延岡市立南浦中学校学びの多様化学校分教室『熊野江教室』」として来年4月、熊野江小学校3階に設置すると発表した。

 記者会見で読谷山洋司市長は「一人ひとりの子どもが家庭の事情にあった形で学びのチャンスを確保させたい」、澤野幸司教育長は「いろんな課題を抱えた子どもたちのそれぞれの学びを担保しつつ、協働的な学びを実現させたい」と話した。

 学びの多様化学校は、文部科学省が2005年、学校教育法施策規則を改正し、不登校児童生徒を対象に特別な教育課程を編成できる学校として制度化したもの。今年8月に同名称に変更した。

 現在、全国に24校あり、九州では鹿児島城西高校のみ。市教委は認可を目指して文科省に申請中という。

 標準的な各学年の授業時間数1015時間を770時間に削減し、午前と午後に各2単位時間を基本に設定する。

 また、音楽、美術、技術・家庭の時間を合わせた「芸術」、道徳と特別活動(学級活動)の時間を合わせた「セルフマネジメント」など、独自の教科を新設する。

 対象となるのは、市内に住民票があり、市立中学校に在籍する生徒、もしくは市立小学校の6年生で、心理的に不安の傾向などがあり、年間、継続または断続的に90日以上学校を欠席する状態にある児童生徒。

 1学年10人程度、計30人程度を募集。南浦中学校に転入、入学することになる。

 市教委は来年1月13日午前10時から、市社会教育センターで学校説明会を開く。

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