本紙掲載日:2023-12-28
(3面)

高千穂鉄道記念資料館がオープン

文化と歴史を学べる総合施設へ−高千穂あまてらす鉄道

 高千穂町三田井の高千穂あまてらす鉄道(=旧高千穂駅、盪格孤Ъ卍后帽銃發烹横監、「高千穂鉄道記念資料館」がオープンした。観光客らの人気を集めてきたコンテンツ・グランドスーパーカートのアトラクション性に加え、歴史や文化を学べる総合施設として新たなスタートを切った。

 高千穂鉄道は、延岡市と高千穂町を結んでいた鉄道路線。日本国有鉄道(国鉄)が1972年に日之影線から延伸開業した際、「高千穂線」と改称された。87年の民営化でJR九州へ承継。89年、第3セクター高千穂鉄道として再出発した。

 急峻(きゅうしゅん)な山々と渓谷を横断する眺望で好評を得たが、2005年の台風14号で二つの橋梁(きょうりょう)が流失。土砂災害も重なり、08年に惜しまれつつ廃線となった。

 資料館は、部品庫を改装した横3・5メートル×奥行き25メートルの吹き抜けで、高千穂鉄道の沿革、あまてらす鉄道が生まれて現在に至るまでをたどる写真パネル約70点を展示。歩くにつれて時代が進む配置で、一番奥では映像資料も上映している。

 入り口付近で圧倒的存在感を放つ「幻の九州横断鉄道ジオラマ」(6畳サイズ)は、川南町の藤並克己さん(63)が制作した。

 トンネル掘削中の出水事故などにより立ち消えた延岡―熊本県高森駅(総延長約77キロ)の四季折々の風景を楽しむことができる。

 このほか、隣接する車両庫に残る高千穂鉄道時代の車両1台を再塗装し、見学コーナーとして開放。大人・子ども用の制服を借りられ、運転席で記念撮影もできる。

 入館料は大人1000円、小中学生600円、未就学児300円、1歳未満無料(いずれも税込み)。

 開館時間は午前9時25分〜午後4時(最終入館は同3時半)。毎月第3木曜は休館。館内は禁煙(喫煙所あり)で、飲食物の持ち込みやペットの同伴はできない。

 22日に関係者対象の内覧会が開かれ、盪骸卍后複僑機砲蓮岷の日も、風の日も、雪の日もたくさんの人が高千穂鉄道を利用してきました。記念館を拠点とし、そういった沿線に描かれてきた歴史や文化を知っていただきたい」と呼び掛けた。

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