本紙掲載日:2023-12-29
(2面)

車両事故で火災発生−的確判断で初期消火

感謝状を受けた江川さん(中央左)

江川さん(延岡)に感謝状−日向市消防本部

 火災現場で初期消火活動を行い、延焼拡大を防いだとして、日向市消防本部は27日、延岡市平原町の会社員江川賢二さん(55)に感謝状を贈った。

 市消防本部によると、4日午後5時20分ごろ、日向市亀崎の交差点で普通自動車と原付きバイクの衝突事故が発生し、バイクから出火した。

 江川さんは、現場近くのロジスネクスト九州南九州支社日向支店で支店長を務めており、会社で事務作業を行っていたところ、事故の衝撃音を耳にした。現場に向かうと、バイクから黒煙が上がっていたため、消火器を用いて消火活動を行い、延焼拡大を防いだ。

 感謝状の贈呈式は市消防本部であり、長曽我部慎二次長が感謝状と記念品を手渡し、「燃料タンク内のガソリンに着火し、爆発的な燃焼があれば二次災害が起きていた。迅速かつ勇敢で的確な消火活動に感謝する」とお礼を述べた。

 当時の状況について、江川さんは「事故の音を聞いて駆け付けると(バイクの)運転者が倒れていて、すでに男女3、4人が救護に当たっていた」。救護活動が黒煙を上げるバイクのそばで行われていたため、「ガソリンに引火したら爆発するのではないか。火を消さないと」と判断し、同僚に消火器を持ってくるよう指示したという。

 火災現場での消火活動は初めてだったが、「毎年、会社での訓練で消火器を取り扱っていた」。的確な消火活動に当たり、ほぼ鎮火した状態で到着した消防隊に引き継いだ。

 感謝状を受け「消火している間に爆発するかもしれないという怖さもあったが、早めに消火でき、二次災害にならなくて良かった」と話した。

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