本紙掲載日:2023-12-30
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2023歳末点描−日本の文化年越しそば

大みそかに向けてそばを打つ甲斐健泰さん(12月30日午前、田舎屋)

31日にかけ店は大忙し


 大みそかに欠かせない年越しそば。延岡市栄町の「田舎屋」では30日から、2代目店主の甲斐健泰さん(43)がそば打ち作業を開始した。

 石臼でひいた北海道産の新そばに水を加えてこね、細さが違う3種類ののし棒でじっくり引き延ばし、重ね、切っていく。トントントン…と小気味の良い音が、静かに店内に響いた。

 今年の新そばは、ほんのり緑色。「香りも良い」と目を細める甲斐さん。十割そばに枕崎産かつお節、利尻産昆布を組み合わせた一杯は、創業以来守り続けてきたこだわりの味。先代の頃から通う、なじみの客も多いという。

 「年越しにそばを食べるという日本の文化は、そば屋としての誇りでもあり、毎年、特別な思いを込めてついています。1人前からでも構いません。来年に思いをはせ、平和に穏やかな新年を迎えていただきたい」。31日は午前8時から午後3時まで、持ち帰りのみを販売する。

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