本紙掲載日:2024-01-04
(3面)

石川県かほく市に飲料水発送−延岡市

飲料水をトラックに積み込む市の職員(3日午後、市社会教育センター)
佐川急便の社員や市の職員らを前にあいさつする読谷山市長(同)

能登半島地震で被災

 能登半島地震を受け延岡市は3日、上水道が断水している石川県かほく市に備蓄していた飲料水3000リットル(ペットボトル2リットル×1500本)を送った。読谷山洋司市長が所属する「活力ある地方を創る首長の会」(会長・田中幹夫富山県南砺市長、280人)を通してあった要請に応じたもの。飲料水はあす到着を予定している。

 読谷山市長によると、1日に地震が発生後、同会の会員でつくられたSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のチャットグループ内で、被災地の首長らが被害状況などを発信。2日に石川県小松市の宮橋勝栄市長から、「一日も早い支援をお願いしたい」との要請があった。

 延岡市と、近隣市町村の必要物資などの取りまとめ役を担った小松市の危機管理課が連絡を取り合う中、支援先や物資を決定。

 輸送には延岡市が昨年3月、「災害時における支援物資の受入および配送等に関する協定」を結んだ佐川急便の延岡営業所に打診し、スピード感ある輸送が実現した。

 3日に市社会教育センター駐車場であった出発式には、読谷山市長や松田満男議長、市の総務課や危機管理課の職員ら約20人が参加。飲料水の入った段ボール箱を手際よくトラックに積み込んだ。

 読谷山市長は「都道府県、国等との連携による支援は今後、本格的に行われるが、首長同士のネットワークの中で早々と要請が来た。少しでも役に立てばと、まずは一番求められている水の支援を決めた」と経緯を説明。「今後、新たな要請があれば、延岡市として一致団結して取り組んでいきたい」とあいさつ。

 職員らが見送る中、飲料水を積み込んだトラックが現地に向けて出発した。

◆市長、備蓄を呼び掛け

 出発式後の取材で読谷山市長は、元日の地震発生について「災害はいつ来るか分からないという意識を新たにする必要がある」とし、「市民の皆さまも自分が必要なものを備蓄していただく。そのことによって自助、共助、公助で乗り越えるまちづくりを構築しないといけない」と語った。

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