本紙掲載日:2024-01-09
(2面)

お膳を囲んで和やかに

高お膳を囲み、和やかな時間を過ごした赤水神社のおこもり(7日)

女性が受け継ぐ「おこもり」−赤水神社伝統行事

◆一年の平穏を祈って−延岡

 延岡市赤水町の赤水神社で7日朝、新春恒例の「おこもり」があった。毎年、この日に開いている伝統行事。地元の婦人会(姫田芳子会長)の会員ら約20人が拝殿にこもり、飲食を楽しみながら一年の平穏を祈った。

 赤水神社は、大敷網漁を考案し、「ブリ大尽」として全国に名が知れた日盖技垰瓩生まれ育ち、昨年9月に国の重要文化財に指定された日皺判斬陝淵屮蠍翕臓砲里垢阿修弌

 正月行事が落ち着く1月7日、女性だけが拝殿に泊まり込み、漁に出た夫や子どもらの無事、大漁を祈りながら語らいを楽しみ、正月の疲れなどを癒やしたことが祭りの由来とされている。代々女性が受け継ぎ、毎年欠かさず続けてきた。

 おこもりは会長あいさつから始まるのが恒例で、姫田会長は昨年一年間、無事に過ごせたことに感謝。一方、元日から大きな災害、翌日は航空機と海保機の衝突事故と「大変な幕開けになった」としつつ、「今後はいいことしかないと信じ、明るい一年を過ごせますように」と願いながら手を合わせた。

 拝殿には紅白の幕が張られ、暖を取るために置いた大火鉢を囲むように人数分の高お膳がずらりと並び、漁業が盛んだった当時のにぎやかさを演出した。

 「高お膳」は地域住民の自宅から見つかった朱色の物。今年、初めて使用した。

 膳の上にはぜんざいやまんじゅう、茶、茶菓子など住民らが持ち寄ったごちそうが並び、女性らは、菓子などをつまみながら、世間話に花を咲かせ、和やかな時間を過ごした。

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