本紙掲載日:2024-01-12
(1面)

2024年新春インタビュー(6)-佐藤貢日之影町長

つながり、支え合う町に-高齢者の移動手段の確保へ

--昨年をどう振り返りますか。

10月からICT(情報通信技術)を活用した「高齢者見守りシステム」を導入し、異変を検知する人感センサーの設置を高齢者宅に行っています。今まで言ってきたことが具現化できて良かったですし、これからも設置数を増やしていきたいと考えています。
また、2月には庁舎内にある図書館の来館者が1万人を達成しました。親子や高齢者のほか、休日に学生が本を読んだり勉強したりする姿を見ると、役所として、そして図書館としても非常に良い拠点施設になったと感じます。

--九州中央自動車道「平底―蔵田」の未事業化区間への思いをお聞かせください。

西臼杵では最初に「雲海橋―平底」が開通し、本町は高速道路の恩恵を受けて非常にありがたく感じています。「平底―蔵田」は距離が長く難工事のため、多額の予算が必要になります。いろいろな場面を通じて、「平底―蔵田」の早期の計画段階評価格上げへの運動を、今後さらに関係機関で行うことが大事だと思っています。

--昨年5月に新型コロナウイルスが5類に引き下げられました。

地域の祭りが復活し始め、本町としても渓谷まつりなども従来通りにでき、町民に喜んでいただきました。これまでコロナで町民が閉じこもりがちになって閉そく感がありましたが、イベントを通して交流している姿を見ると、小さい町だからこそ人と人がつながり、支え合うことが特に大事だと再認識しました。
ワクチン接種については町民の関心が高く、町立病院にご協力いただき、集団接種形式で行いました。その結果、本町の接種率は県内でトップクラスです。しかし、インフルエンザと同じ5類に引き下げられたことで個別接種になるため、今後はどのように町民に周知していくかが課題になっています。

--今年の抱負と力を入れたい施策をお聞かせください。

4月からは西臼杵の3町立病院を経営統合します。これは全国的に珍しくモデルになると思うので、うまくスタートできればと思っています。
人口減対策としては子育てしやすく、高齢者も暮らしやすい町になる施策を考え、いざという時に支え合えるネットワークを広げていきたいです。
また、各集落まで走るコミュニティバスの実証実験を進めて高齢者の移動手段の確保や、ドローンを使った種まきなどのスマート農業を進め、効率よく農業ができる方法を考えなければいけません。
本町には、年間を通してきれいな川や山といった自然があります。ボルダリングやアユ釣りなどの自然を生かした取り組みを行い、日之影の認知度を高めたいです。今後は、さらに観光協会と一緒に活動に力を入れていきたいと思います。

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