本紙掲載日:2024-01-12
(3面)

地域を巡り魅力探索−延岡・西階地区青少協

郷土玩具「のぼりざる」など南方地区の文化や歴史に触れた探索会

西階中生ら歴史文化を再発見

 延岡市の西階地区青少年育成連絡協議会(峯田克明会長)はこのほど、南方地区の子どもらを対象にした「南方地区探索会」を行った。西階中1年生や南方小教職員など約120人が3班に分かれ、地区の遺構や名所を巡った。

 南方東、西階地区(小峰・松山・野田・野地・天下・吉野・西階町)の子どもたちに地元の歴史や文化への理解を深めてもらおうと、同協議会が2015年から続けている活動。毎回、探索するエリアは変えている。

 今回は西階町周辺に焦点を当て、16年間しか在城しなかった「西階城跡」や、奈良・平安時代に栄えた駅の一つ「川辺駅跡」などを見て回った。

 郷土玩具「のぼりざる」製作所では、全国唯一ののぼりざる職人、橋倉由美さんが同玩具の魅力や作り方について解説。木の型に和紙を何枚も貼り合わせながら作っていくことや、江戸時代に田畑を荒らすサルを退治したことで広まった病を静めるために作られたのが発祥とされていることなどを伝えた。

 また、「のぼりざる」文化は全国各地に普及していたが、現在作り手は橋倉さん一人しかいないことも強調。「こうした縁起物が西階町に残っていることを誇りに思い、お土産として県外の知人に送るなど、たくさんの人たちに広めてほしい」と呼び掛けた。

 1年2組の甲斐健生さんは「発見がたくさんあって楽しかった」と感想。西階地区青少年育成連絡協議会の峯田会長は「地域の歴史や文化は、住んでいる人たちでも知らないことが多い。活動を今後も継続して、子どもたちの地域愛を育んでもらいたい」と話していた。

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