ジビエメニュー提供

アスリートらに合宿プラン−フェニックスリゾートなど

◆県、中山間地域活性化など期待

　シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートを運営するフェニックスリゾート（宮崎市）などは１日から、キャンプで宿泊するアスリートらに、西米良村産ジビエを活用した「イノシシ肉の麻婆豆腐」と「シカ肉のそぼろ丼」の提供を開始した。

　しし肉には、豚肉と同程度のたんぱく質と脂質が含まれる一方、鉄分は約４倍、ビタミンＢ１２は約３倍。鹿肉は牛肉よりも脂質が少ないにもかかわらず、たんぱく質は約１・４倍、鉄分は約２倍含まれている。

　県はこうした栄養価に着目し、中山間地域の活性化と猟師らの所得向上を目指してジビエの利用拡大を促進する取り組みを進めており、フェニックスリゾートなどの賛同を得て、今回のジビエメニューの提供が実現した。

　同社のラグゼ一ツ葉、コテージ・ヒムカの渡邊伊織支配人ら８人は５日、県庁で提供開始を河野知事に報告。渡邊支配人は「これからどんどん広めていきたい」と話した。試食した知事は「本当においしい」と述べた。

　利用されるジビエは、西米良村にある国の認証を受けた施設で処理されている。県農政企画課は「県内にはジビエ加工施設が３７カ所ある。この取り組みが広がり、地域の経済を循環させていく一つの材料になれば」と話した。