本紙掲載日:2024-03-06
(3面)

空き家活用のモデルに−延岡市

明るく開放感のある室内。チームメンバーの(右から)増田さん、塩谷さん、岩谷さん、山根さん
縁・在宅クリニック隣に完成したコワーキングスペース「むすび」(右側)

コワーキングスペース誕生

 空き家活用のモデル事業として延岡市が選定し、改修工事が進められていた同市北小路の空き家が、多職種が交わるコワーキングスペースとして生まれ変わり、3日にお披露目された。来月からコワーキングスペース「むすび」として一般貸し出しが始まる。

 場所は北小路にある縁(えん)・在宅クリニックの隣。同クリニック院長の岩谷健志さん(36)が中心となり、建築士の山根俊輔さん(38)、不動産業を営む塩谷愛藍さん(38)、フラワーデザイナーの増田千裕さん(39)の4人でチームを組み、取り組んだ。

 もともと同クリニックも、空き家になっていた岩谷さんの祖父母宅を改修したもので、今回の家屋も同じく、大工だった祖父が建てたものという。

 敷地面積約64平方メートルの木造2階建て。柱など元の構造を極力残した形で、風通しの良い、明るく開放感のある吹き抜けに改修された。

 同事業は公募型プロポーザル方式で2021年度から実施されているが、完成に至った事例は今回初めてという。総事業費約700万円(土地建物の購入費は除く)。うち300万円は、市が業務委託料として支援した。

 お披露目に当たり、読谷山洋司市長は「空き家が増え続ける中、モデル事業などを通して有効活用の流れをつくり、空き家問題を最小化していきたい」とあいさつ。

 岩谷さんは「空き家発生の背景には所有者の健康問題が関わっているケースが多く、空き家問題と健康問題には通じるものがある。多職種が交わるこの場所から健康問題、さらに空き家を含む社会問題にアプローチしていきたい」と話した。

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