本紙掲載日:2024-03-19
(3面)

「ひなたWOMAN」(114)

ひむかオペラの会・木村紗弥香さん

◆初舞台で主人公の大役

 先月24日、延岡市内であったオペラの夕べ。歌劇「ヘンゼルとグレーテル」で、初舞台ながら主人公の一人、ヘンゼルを務めた。未経験の演技を含む本格的な稽古は年明けから。不安だらけのスタートだったが、跳んだりはねたり堂々と演じきった。

 「一番うれしかったのは、指導してくださった延岡出身の声楽家お二人に『一番成長したよね』『よくついてきてくれた』と言っていただいたことです。恩師や友人らも駆け付けてくれました」

 延岡市赤水町生まれ。合唱部に所属していた土々呂中3年時に声楽と出会う。顧問の先生にコンクール出場を打診されたのがきっかけだった。紹介されたのは、夕べを主催した「ひむかオペラの会」の後藤紀子会長。

 「レッスンはとても楽しかったです。軽い気持ちで始めたのですが、自分で自分の音楽をつくる魅力にはまってしまいました」

 延岡星雲高から大分県立芸術文化短大へ。中3から「のべおか『第九』を歌う会」に参加しており、あるとき、ソリストとした招かれた教授の存在が決め手だった。声と表現力を磨き、帰郷。大貫町のゆりかご保育園に勤務する傍ら、2020年からオペラの会の一員として活動する。

 「体力も要するのがオペラ。普段から子どもたちと走り回っているのが役立っています。音楽との触れ合いも大切にする園なので、恵まれた環境にいることに感謝です」

 息抜きは温泉巡り。週末には母親と連れ立って、西都市や高鍋町などにある施設を回るのが楽しみという。

 「私でいいのかという思いと、職場が卒園式などを控える中での出演でしたが、一歩を踏み出せて本当によかった。みんなで作り上げる舞台の素晴らしさも実感できました。今後とも微力ながら会を支えていきたいですね」

(随時掲載)

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