本紙掲載日:2024-03-28
(3面)

ジュース購入でCO2削減へ

日向製錬所が設置の九州初の「マングローブ植林支援自販機」と工藤万雄社長

マングローブ植林支援自販機・日向製錬所が九州初設置

 日向製錬所(工藤万雄社長、日向市船場町)は、環境保全・社会貢献活動の一環として、九州初の「マングローブ植林支援自販機」を敷地内に設置した。社員のジュース購入がフィリピンの島々への植林を促し、ひいてはCO2削減につながる仕組み。再生可能エネルギー電力への切り替え、フードバンク支援などにも取り組む。

 自販機は、環境に配慮した経営展開のカネパッケージ社(埼玉県入間市)と、大手飲料メーカーのサントリー(大阪市)のコラボ企画。伐採などでマングローブが減っているフィリピンのオランゴ島などで植樹する。

 缶ジュース1本につき10円が寄付金に充てられ、10本で1本100円の苗木が植樹できる計算。月千本が売れたとして、毎月100本が可能となり、1年間で約6トンのCO2削減につながるという。水生植物の環境再生にも寄与できる。

 きっかけは、親会社の住友金属鉱山がフィリピンに三つの拠点を持つこと。今年1月、カネパッケージ社と話をする機会があったときに自販機の存在を知り、「ぜひお手伝いをさせてほしい」(岩木洋平取締役総務部長)と設置を決めた。

 日向製錬所は1956年に創業し、ステンレス鋼の原料となるフェロニッケルを製造する。2月には使用電力を再生可能エネルギーに切り替えたほか、NPO法人フードバンク日向の活動に協賛し、社員から募った食料品を寄贈、周辺道路の清掃にも努める。

 岩木取締役は「地域に根差す姿を形で見せることは重要。今度ともいろんな取り組みを通して、より愛される企業を目指したい」と話している。

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