本紙掲載日:2024-04-04
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後藤勇吉之碑を再建立−延岡市

銅像の北隣に整備された「後藤勇吉之碑」(右から2基目)
旧碑から再活用した彫刻レリーフ(表)

城山公園から妙田緑地に

 延岡市は、郷土の偉人で空の先駆者・後藤勇吉の功績をたたえる「後藤勇吉之碑」を同市東浜砂町の妙田緑地に再建立した。延岡城跡・城山公園の三階櫓(やぐら)跡の碑を解体・撤去し、同緑地に立つ後藤勇吉銅像の北隣に整備していた。

 歴史・文化都市推進課によると、新しい碑は旧碑をイメージしたデザインで、横幅1メートル80センチ、地上高1メートル64センチ、奥行き最大24センチ。旧碑にはめ込まれていた太平洋に輝く太陽と横断飛行の姿を彫刻したレリーフ(表)、経歴や功績を記した碑文プレート(裏)を再活用している。

 後藤勇吉は1896(明治29)年、現在の延岡市南町生まれ。1921(大正9)年に日本人最初の一等操縦士、一等飛行士の免許を取得。その後、日本初の旅客輸送や日本一周飛行、生鮮農産物輸送を成功させるなど、日本の民間航空界の黎明(れいめい)期をリードした。

 しかし、28(昭和3)年2月29日、太平洋横断飛行という大事業の成功に向けて飛行訓練中に佐賀県の山中に墜落し、32年の生涯を閉じた。

 旧碑は、34(昭和9)年に三階櫓跡に建立されたが、同櫓の復元の可能性を探るための発掘調査などの実施を踏まえ、昨年10月から今年1月下旬にかけて碑の解体・撤去工事を実施。併せて、新しい碑の再建立整備も進め、3月28日に完了していた。

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